「破竹之勢」とは、「竹が割れるように猛烈な勢いで物事が進んでいくさま」という意味があります。
しかし、破竹之勢の意味がわかったところで、その正しい使い方やシチュエーションを理解しておかないと、間違った解釈をしたまま恥ずかしい思いをするかもしれません。
そうならないように、この記事で破竹之勢の意味に加えて、正しい使い方を例文も交えてわかりやすく解説しておりますので、最後まで読んでこれから活用できるようにしてくださいね!
新しく発売されたスマホ、すごい勢いで売れてるんだって。
破竹之勢ね。
「破竹之勢」の意味とは?わかりやすく解説
「破竹之勢」とは、はちくのいきおいと読み、竹が割れるように猛烈な勢いで物事が進んでいくさまという意味があります。
破竹之勢の意味を辞書で調べると、このように解説されております。
【破竹之勢の意味】
goo辞書より引用
- 竹が割れるように、さえぎりようのないほど勢いが盛んなさま。また物事が勢いよく順調に進むさま。戦いなどに次々と勝ち進むさま。
「破竹之勢」の意味
破竹之勢(はちくのいきおい)とは、非常に強い勢いで物事が進んでいく様子を表す四字熟語です。この表現は、一度その勢いがつくと止めるのが難しく、どんどん突き進んでいく状況を意味します。特に、戦いや競争の場面で、相手を圧倒するような力強い進展を指します。
「破竹之勢」の意味の概要
「破竹之勢」は、竹を割るときの勢いがどんどん加速していく様子に由来します。竹は一度割れ始めると、残りの部分も簡単に割れてしまうことから、「一度動き始めたら止まらない勢い」をイメージさせます。この言葉は、ビジネスやスポーツの場面でもよく使われ、成功が続く状況や誰にも止められないほどの勢いを表すときに適しています。
「破竹之勢」ってどんなことを意味するの?もう少し詳しく教えて!
破竹之勢とは、猛烈な勢いで物事がどんどん進んでいく様子をたとえていう言葉です。まるで竹が割れるように、勢いが止まらずに突き進む様子を表しています。
「破竹之勢」の語源や由来
破竹之勢の語源や由来は以下のとおりです。
【破竹之勢の語源や由来】
コトバンクより引用
- 「晋書―杜ど預よ伝」に載せる話から。
二八〇年、中国の北部を支配していた西(せい)晋(しん)王朝の軍は、南部の呉(ご)王朝に攻め入り、都の近くにまで迫りました。しかし、折しも蒸し暑い雨季にさしかかるころ、指揮官たちの多くは、疫病への恐れから、涼しくなるのを待ってもう一度、攻め込もうという意見。
そんな中、杜預という将軍だけは、このまま攻め進むことを主張します。
「今の勢いならば、残りの戦いは『譬(たと)うれば破竹の如し(たとえるなら竹を割るようなものです)』。
刃を差し入れて、数節だけ裂け目を入れれば、あとは一挙に割れてしまうでしょう」。戦いは彼の言うとおりに進み、晋は呉を滅ぼすことができたのでした。
「破竹之勢」の語源や由来
破竹之勢(はちくのいきおい)の語源は、中国の古い歴史にさかのぼります。この言葉は、竹を割るときの様子からきています。竹は、一度割れ始めると、その勢いで次々に簡単に割れてしまう特徴があります。このことから、「一度勢いがつくと、どんどん進んでいき、止められない」という意味が生まれました。
また、この表現は中国の三国時代(西暦200年ごろ)に活躍した将軍が戦いで連勝し、相手を圧倒する様子を描いた言葉として広まったと言われています。この将軍の軍隊は、まるで竹を割るように敵の陣を破っていったため、「破竹之勢」という言葉ができたのです。
現在でも、この言葉は仕事やスポーツで成功を続ける場面など、勢いが止まらない状態を表すときによく使われています。
「破竹之勢」の使い方を例文でわかりやすく解説
それでは、「破竹之勢」の正しい使い方を具体的にイメージできるようわかりやすい例文をご紹介します。
破竹之勢ってどういう場面で使ったりするの?
「破竹之勢」は、例えば企業が新しい製品を発表して、業界で圧倒的なシェアを獲得したときや、スポーツチームが連勝を続けて他チームを圧倒しているときに使われます。また、政治や経済の分野でも、政策が次々と実行され、成果を挙げているときなどにも使われます。
「破竹之勢」は、以下のような場面で使われます
- ビジネス:新しい製品が爆発的に売れて、市場シェアを急速に伸ばしているとき。
- スポーツ:チームが連勝を続けて、他のチームを圧倒しているとき。
- 政治:政策が次々と実行されて、成果が出ているとき。
- 受験:模試で高得点を連続して取って、成績が急上昇しているとき。
- ゲーム:プレイヤーが圧倒的な強さを発揮し、他のプレイヤーを次々と倒しているとき。
「破竹之勢」を使うときは、次の点に注意しましょう。
- 勢いが非常に強い場面でのみ使います。小さな成功やゆっくりした進展には合いません。
- ポジティブな意味として使われますが、時には過度な強さや圧倒的な力を批判的に表現することもあります。
- 勢いが続いている場面で使うので、一時的な成功には適しません。長期的な成功や進展を示すときが適しています。
破竹之勢の例文①
新しいスマートフォンが予想以上のヒットとなり、売上が急上昇している場面です。
新しく発売されたスマートフォンは売れてるの?
新しく発売されたスマートフォンは破竹之勢で売れ続け、すでに市場のシェアを大きく占めているそうよ。
この例文では、スマートフォンの売上が止まらない勢いで伸びている状況を「破竹之勢」で表現しています。
破竹之勢の例文②
サッカーチームが連勝を続け、相手を圧倒している状況です。
我がサッカーチームは破竹之勢で相手チームを次々と破り、優勝に一歩近づいているんだ!!
すごい!勢いがあるわね!
この例文では、サッカーチームが勝利を重ね、強い勢いで優勝に向かって進んでいる様子を表しています。
破竹之勢の例文③
新規事業が成功し、予想以上に順調に進んでいる場面です。
Kさんが立ち上げた事業、すごい伸びてるね。
彼の新規事業は破竹之勢で成長を続け、業界で大きな注目を集めているわ。
この例文では、新しい事業が非常に強い勢いで成長していることを、「破竹之勢」で表現しています。
「破竹之勢」の言い換え表現を例文を使ってわかりやすく解説
「破竹之勢」は非常に強い勢いを表す言葉ですが、もっと日常的な表現に言い換えることもできます。ここでは、日常会話でも使える簡単な言葉に言い換えた表現を紹介します。
【破竹之勢の言い換え表現】
・勢いが止まらない
・ぐんぐん進む
「勢いが止まらない」の例文
「勢いが止まらない」という言葉は、何かが一度進み始めると、止められないほどの強さや速さで進んでいく様子を表します。「破竹之勢」と似た意味を持ちますが、より日常的な場面でも使いやすい表現です。
うちの新商品すごいね!
そうね。新商品の売上が勢いが止まらないほど伸び続けていて、会社全体が活気づいているわ!
この例文では、新商品の売上が驚くほどのペースで伸びており、その勢いが止まらない状況を表現しています。「破竹之勢」とほぼ同じ意味で使えますが、より日常的な場面で気軽に使える言い回しです。
「ぐんぐん進む」の例文
「ぐんぐん進む」という言葉は、物事が非常に速いペースで進展する様子を表します。これも「破竹之勢」の意味に近く、特に成功や進展が目覚ましい状況に使われます。「破竹之勢」と比べると、やや軽い印象で使われることが多いです。
Gさんのプロジェクト、順調だね。
彼のプロジェクトはぐんぐん進み、予想以上のスピードで成果が出ているらしいわ。
この例文では、プロジェクトが順調に進んでいる様子を「ぐんぐん進む」で表現しています。「破竹之勢」よりも日常的で柔らかい表現ですが、強い進展や成功を表す点では共通しています。
「破竹之勢」の類義語
「破竹之勢」の類義語を辞書で調べると以下の通りです。
【破竹之勢の類義語】
goo辞書より引用
- 一気呵成(いっきかせい):一つの気を続けて、最後までやり遂げること。勢いのあるまま、一気に物事を成し遂げるさまを言います。
- 旭日昇天 (きょくじつしょうてん):旭日とは朝日、昇天とは天に昇ること。朝日が天に昇るように、勢いよく上昇していくさまを言います。
- 決河之勢(けっかのいきおい):決壊した河のように、勢いよく水が流れ出すさま。勢いを止めようがないほど、猛烈な勢いで物事が進んでいく様子を言います。
「一気呵成」の例文
一気呵成(いっきかせい)とは、一気に物事を成し遂げることを意味します。途中で止まることなく、一度に一つの作業や計画を完成させる様子を表します。「破竹之勢」と同様に、強い勢いやスピードを持って進む状況に使われますが、こちらは特に「途中で休まずに完成させる」というニュアンスが強いです。
Wさんは、仕事が早いね!
ホント!彼はこの大きなプロジェクトを一気呵成に仕上げ、期限よりも早く完了させたわね。
この例文では、プロジェクトが止まることなく、一気に完成した様子を表しています。「破竹之勢」と似た意味を持ちますが、「一気呵成」はプロセス全体を一気に進めるニュアンスが強いです。
「旭日昇天 」の例文
旭日昇天(きょくじつしょうてん)は、朝日が昇るように勢いよく成功や成長を遂げていく様子を表す言葉です。「破竹之勢」と同様に、強い勢いや成長の過程を指しますが、「旭日昇天」は特に、上昇や発展に焦点を当てた表現です。
Dさんのビジネスは、旭日昇天の勢いで成長を続けているね。
ホント!すごい勢いね!
ビジネスが順調に成長し、ますます発展していく様子を表しています。「旭日昇天」は、朝日が昇るように、光り輝きながら勢いよく上昇していくという、より美しいイメージを持っています。
「決河之勢 」の例文
決河之勢(けっかのいきおい)とは、川が決壊して勢いよく流れ出すように、止めることができない強い勢いを表す言葉です。「破竹之勢」と非常に似たイメージを持ち、どちらも一度勢いがつくと止まらない様子を指しますが、「決河之勢」は自然の力が解き放たれるイメージが強い表現です。
新製品の売上はどう?
新製品の売上は決河之勢で、次々と記録を更新しているわよ!
この例文では、売上が急上昇し、誰にも止められないほどの勢いで記録を更新している状況を表しています。「決河之勢」は、止めることができない自然の力のような強い勢いを表現する時に使われます。
「破竹之勢」の対義語
「破竹之勢」には明確な対義語はありませんが、勢いが失われたり、弱々しい状況を表す言葉として使えるものがあります。ここでは、反対の意味を持つ言葉として「衰退の一途をたどる」と「吹けば飛ぶような」を紹介します。
【破竹之勢の対義語】
Domaniより引用
- 衰退の一途をたどる(すいたいのいっとをたどる):どんどん衰えていくこと。勢いを失い、弱っていく様子。
- 吹けば飛ぶような(ふけばとぶような):非常に弱く、少しのことで壊れてしまいそうなほど弱いこと。
「衰退の一途をたどる」の例文
「衰退の一途をたどる」とは、勢いが失われ、どんどん悪い方向に進んでいくことを表します。これは「破竹之勢」のように勢いよく前進していくのとは反対に、勢いが止まり、状況が悪化する様子を指します。企業や経済、個人の活動がうまくいかなくなって衰えていく場面でよく使われます。
最近、Y社の名前を全然名前を聞かないね。
かつて業界をリードしていたY社だけど、今では衰退の一途をたどっているみたい。
この例文では、以前は成功していた会社が、現在はどんどん衰えている様子を表しています。「破竹之勢」とは逆に、成功から失敗へと向かう流れを表現しています。
「吹けば飛ぶような」の例文
「吹けば飛ぶような」とは、非常に弱々しく、すぐに崩れたり消えたりしてしまいそうな状態を表します。「破竹之勢」のような力強い勢いとは対照的に、非常に脆弱で、外からの影響に対して耐えられない状況を指します。特に、小さな事業や弱い組織を表現する時に使われることが多いです。
Bさんが新しく立ち上げた会社、順調なの?
彼が新しく立ち上げた会社は、まだ吹けば飛ぶような存在で、課題が山積みらしいわ。
この例文では、新しい会社がまだ脆弱であり、安定していない状態を表しています。「破竹之勢」のように強く勢いがあるのとは反対に、すぐに崩れてしまいそうな状況を「吹けば飛ぶような」で表現しています。
「破竹之勢」の英語表現
「破竹之勢」を英語に言い換えると、いくつかの表現が考えられます。
ここでは、「unstoppable momentum」と「like a hot knife through butter」を紹介し、それぞれの意味と使い方を解説します。
【破竹之勢の英語】
Native Canpより引用
- unstoppable momentum:止められない勢いという意味。
- like a hot knife through butter:熱いナイフがバターを切るように、スムーズで抵抗なく進む様子という意味。
「unstoppable momentum」の例文
「unstoppable momentum」は、「止められない勢い」という意味で、「破竹之勢」と非常に近い表現です。何かが非常に強い勢いで進んでいて、誰にも止められない様子を表します。ビジネスやスポーツなど、勢いよく前進する場面で使われます。
「破竹之勢」を英語で表現した例文を教えて!
"The company's new product has gained unstoppable momentum, dominating the market in just a few months."のように表現することができます。
日本語訳:その会社の新製品は止められない勢いで市場を席巻し、わずか数か月でトップに立った。
この例文では、新製品が強い勢いで売れ続け、市場を支配している様子を「unstoppable momentum」で表現しています。「破竹之勢」と同様に、勢いが止まらない状況を示しています。
「like a hot knife through butter」の例文
「like a hot knife through butter」は、「熱いナイフがバターを切るように」という意味で、非常に簡単に、そして勢いよく物事が進む様子を表します。何かがスムーズに進み、抵抗なく成功していく場面で使われる表現で、「破竹之勢」の力強さを伝える際に使えます。
「破竹之勢」を英語で表現した例文をもう一つ教えて!
"The team moved through the competition like a hot knife through butter, winning every match effortlessly."のように表現することができます。
日本語訳:チームは競争相手を次々と簡単に打ち負かし、すべての試合に楽勝した。
この例文では、チームが相手を簡単に破り、無敵の勢いで勝ち進んでいる様子を「like a hot knife through butter」で表しています。「破竹之勢」の力強い進行と似たニュアンスを持っていますが、さらにスムーズで抵抗がない状況を強調しています。
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