「青息吐息」とは、「非常に苦しいときやがっかりしたとき、困り果てたときなどにでるため息。また、そのような状態にあること。」という意味があります。
しかし、青息吐息の意味がわかったところで、その正しい使い方やシチュエーションを理解しておかないと、間違った解釈をしたまま恥ずかしい思いをするかもしれません。
そうならないように、この記事で青息吐息の意味に加えて、正しい使い方を例文も交えてわかりやすく解説しておりますので、最後まで読んでこれから活用できるようにしてくださいね!
明日のプレゼン資料がまだ完成しておらず、徹夜で作業している。もう青息吐息だよ。
それは大変ね。無理しないで。
「青息吐息」の意味とは?わかりやすく解説
「青息吐息」とは、あおいきといきと読み、非常に苦しいときやがっかりしたとき、困り果てたときなどにでるため息。また、そのような状態にあること。という意味があります。
青息吐息の意味を辞書で調べると、このように解説されております。
【青息吐息の意味】
goo辞書より引用
- 非常に困ったときや、きわめて苦しいときに発する元気のないため息。また、そのようなときの状態をいう。大きな心労・苦労があるとき、心身ともに疲れ果て、苦しそうな息づかいをすることから。
- 「青息」は苦しいときの息。青ざめて息を吐くからとも、大息(おおいき)の転からともいう。「吐息」はため息。「―息」の熟語を重ねることで語調を整え、意味を強めたもの。
「青息吐息」の意味
青息吐息(あおいきといき)とは、とても苦しい状況に直面して、ため息をつきながらどうしようかと困っている様子を表す言葉です。特に、経済的な困難や仕事、勉強で行き詰まっているときなどに使われます。この言葉には、苦労が続いて疲れ果てているというニュアンスが込められています。
「青息吐息」の意味の概要
この表現の「青息」は、苦しさのあまり顔色が悪くなり、青ざめた状態を指します。一方、「吐息」は、深いため息や弱々しい息づかいを意味します。「青息吐息」は、この二つの言葉が組み合わさることで、心身ともに疲れ果て、どうにもならない様子を具体的に描写しています。現代では、主に精神的・経済的に追い詰められている状況を説明するために使われます。
「青息吐息」ってどんなことを意味するの?もう少し詳しく教えて!
「青息吐息」は、四字熟語の一つで、「非常に苦しい状態」や「困り果てている様子」を意味します。
「青息吐息」の語源や由来
青息吐息の語源や由来は以下のとおりです。
【青息吐息の語源や由来】
コトバンクより引用
- 江戸時代頃から日本で使われだしたことばです。
「青息」だけで「苦しいときに吐く息」の意味があり、「吐息」は調子を整えるためのつけ足しです。- 苦しいときの息を「青息」というのは面白い表現です。古典の文章を見ると、気分が悪いときに顔が青くなることと関係があるように思われます。
「青息吐息」の語源や由来
青息吐息(あおいきといき)という言葉の由来は、昔の日本語表現と人々の観察からきています。この言葉は、「青息」と「吐息」の2つの部分からできていますが、それぞれがもつ意味を知ると、この表現がどのように生まれたのかがわかります。
「青息」の由来
「青息」の「青」は、青ざめた顔色を表しています。昔の人々は、体調が悪かったり、精神的に追い詰められているとき、人の顔色が青白く見えることに気づいていました。そのため、「青息」という言葉は、苦しさや疲れを象徴するものとして使われるようになったのです。
「吐息」の由来
一方、「吐息」は、深いため息や弱々しい息づかいを指します。苦しいときや疲れているとき、人は自然に大きなため息をつきますよね。この「吐息」は、そんな疲れや苦悩を表現するのにぴったりの言葉です。
「青息吐息」が生まれた背景
「青息吐息」という表現は、こうした「青ざめた顔」と「ため息」を組み合わせて、人が苦しい状況に陥ったときの様子をより具体的に表すために作られました。この言葉は、昔から経済的な困難や大変な仕事に直面したときなど、苦しみが続いている状況を説明するのによく使われてきました。
つまり、「青息吐息」は、昔の人々が誰もが経験する苦しさや疲れを観察し、それをわかりやすく表現するために生まれた言葉なのです。この表現を知ることで、当時の人々の感性や生活の一部を垣間見ることができます。
「青息吐息」の使い方を例文でわかりやすく解説
それでは、「青息吐息」の正しい使い方を具体的にイメージできるようわかりやすい例文をご紹介します。
青息吐息ってどういう場面で使ったりするの?
「青息吐息」は、日常生活の中で次のような場面で使われることが多いです。経済的困難:家計が苦しく、どうやって生活費を工面するか悩んでいるとき。仕事のプレッシャー:締め切りやノルマに追われ、もう限界だと感じているとき。勉強の行き詰まり:テスト勉強や受験勉強で思うように成果が出ず、気持ちが沈んでいるとき。
「青息吐息」は、次のような状況で使われることが多い言葉です。
- 経済的に困っているとき:家計が厳しく、支払いの目処が立たないとき。
- 仕事が忙しすぎるとき:仕事の量が多く、締め切りが迫って追い詰められているとき。
- 勉強が行き詰まっているとき:受験や試験勉強で結果が出ず、焦っているとき。
- 体力的に疲れているとき:無理が続いて体が限界に近いと感じているとき。
- 人間関係で悩んでいるとき:友人や家族とのトラブルで心が疲れてしまったとき。
「青息吐息」を使う際には、次のような注意点があります。
- 深刻な状況に対して使う
軽い悩みや苦労にはあまり使わず、本当に大変なときに適した言葉です。 - 自分だけでなく他人にも使える
自分の苦しさだけでなく、他人の様子を描写するときにも使えます。 - 日常会話では少し固い印象がある
普段の会話ではやや堅苦しく感じることがあるので、場面を選ぶと良いです。
青息吐息の例文①
家計が厳しい状況を表現する場合の例です。経済的に追い詰められているときに使われます。
毎月の支払いが多すぎて、最近は青息吐息の状態だ。
最近、食品の値上げがすごいものね。
この例文では、支払いが生活を圧迫しており、経済的な苦労が続いている様子を表しています。身近な家計の話題なので、具体的で想像しやすいです。
青息吐息の例文②
締め切りに追われる仕事の状況を表現しています。忙しさの中で疲れ果てている様子を伝える例です。
プロジェクトの締め切りが近づいていて、みんな青息吐息だ。
締め切り間際、みんな疲れ切っているわね。
この例文では、仕事が忙しすぎてチーム全体が疲れ切っている様子を表しています。職場や学校のチーム活動などにも応用できます。
青息吐息の例文③
受験勉強で焦っている学生の心情を表現する場合の例です。プレッシャーに押されている場面に使われます。
受験まであと1カ月、成績が伸びなくて青息吐息だ。
ラスト1ヶ月、めげずにがんばって!
この例文では、受験生が追い詰められた気持ちを表現しています。学生にとって身近な状況なので、理解しやすい内容です。
「青息吐息」の言い換え表現を例文を使ってわかりやすく解説
「青息吐息」は、日常会話では少し固い表現に感じる場合があります。そこで、もっと日常的に使いやすい言い換え表現を紹介します。
【青息吐息の言い換え表現】
- くたびれ果てる
- 息も絶え絶え
「くたびれ果てる」の例文
「くたびれ果てる」とは、非常に疲れて力が出ない状態を表します。体力的な疲れだけでなく、精神的にも疲れているときに使える言葉です。「青息吐息」と似ている部分は、どちらも疲れきった状態を描写していることですが、「くたびれ果てる」はより日常的で、特に身体の疲労を強調するニュアンスがあります。
長時間の残業が続いて、毎日くたびれ果てている。
そうね。とても疲れているように見えるわ。無理しないで。
この例文では、仕事が忙しすぎて体力的にも精神的にも疲れている様子を表しています。「青息吐息」を使う場合よりも、体力的な疲労が目立つ状況でよく使われます。
「息も絶え絶え」の例文
「息も絶え絶え」とは、息をするのもやっとの状態を指します。非常に苦しい状況を表現する言葉で、身体的な疲労や精神的な苦しさ、両方に使えます。「青息吐息」との違いは、「息も絶え絶え」のほうが苦しさを直接的に描写することが多い点です。
猛暑の中で荷物を運び続けて、息も絶え絶えだった。
猛暑の中では厳しいわね。熱中症にならないように気をつけて!
この例文では、暑さと重労働で息をするのもやっとの状況を説明しています。「青息吐息」よりも肉体的な限界を強調しており、特に身体的に追い詰められた場面でよく使われます。
「青息吐息」の類義語
「青息吐息」と似た意味を持つ言葉には、「四苦八苦」と「意気消沈」があります。それぞれの意味や使われる場面を解説しながら、例文を使ってわかりやすく説明します。
【青息吐息の類義語】
Oggiより引用
- 四苦八苦(しくはっく):[名](スル) 1 非常に苦労、また、苦悩すること。
2 仏語。人間のあらゆる苦しみ。生・老・病・死の四苦と、それに愛別離苦・怨憎会苦(おんぞうえく)・求不得苦(ぐふとくく)・五陰盛苦(ごおんじょうく)を加えた八苦。- 意気消沈(いきしょうちん):[名](スル)意気込みがすっかり衰えること。元気がなくなること。意気阻喪(いきそそう)。
「四苦八苦」の例文
四苦八苦(しくはっく)は、非常に苦労している様子を表す言葉です。問題が次々と起こり、どう対処したらよいかわからない状況で使われます。「青息吐息」と似ているのは、どちらも困難な状況を表すことですが、「四苦八苦」は特に、解決策が見つからずに苦労する様子を強調します。
締め切りが迫る中で資料を集めるのに四苦八苦している。
締め切りまで、大変だけど頑張って!
この例文では、仕事や勉強で多くの問題に直面し、それを解決するのに苦労している状況を説明しています。「青息吐息」と比べると、具体的な問題解決に奮闘しているニュアンスがあります。
「意気消沈」の例文
意気消沈(いきしょうちん)は、気力がなくなってしまい、やる気を失っている状態を表します。大きな失敗や困難に直面して気持ちが落ち込んでいるときに使われます。「青息吐息」との違いは、「意気消沈」のほうが気持ちの沈み具合を強調している点です。
試験に失敗して意気消沈している友達を励ました。
試験、残念だったわね。がんばったことを褒めてあげて!
この例文では、大きな失敗にショックを受けて落ち込んでいる様子を描写しています。「青息吐息」は困難な状況に直面して苦しい様子を表しますが、「意気消沈」は精神的な落ち込みに焦点を当てた言葉です。
「青息吐息」の対義語
「青息吐息」には明確な対義語はありませんが、反対の意味を持つ言葉として、「順風満帆」と「万事順調」が挙げられます。これらは、困難や苦労がなく、物事がうまく進んでいる様子を表す言葉です。それぞれの意味や使われる場面、例文を解説します。
【青息吐息と反対の意味を持つ言葉】
言葉手帳より引用
- 順風満帆(じゅんぷうまんぱん):物事がすべて順調に進行することのたとえ。追い風を帆いっぱいに受けて、船が軽快に進む意から。
▽「順風」は人や船が進む方向に吹く風。追い風のこと。「満帆」は帆をいっぱいに張ること。- 万事順調(ばんじじゅんちょう):物事に関して特に問題がない、順調であること。
「順風満帆」の例文
順風満帆(じゅんぷうまんぱん)は、追い風を受けた船が帆をいっぱいに広げてスムーズに進む様子から、物事が何の障害もなく順調に進んでいる状態を表す言葉です。「青息吐息」が苦しみや困難を表すのに対し、「順風満帆」は成功やスムーズさを強調します。
新しいプロジェクトは順風満帆で、みんな笑顔で作業を進めている。
順調に進んでいるみたいで、よかった!
この例文では、仕事や活動が順調に進んでいる様子を描写しています。「青息吐息」とは対照的に、何も問題が起きず、みんなが楽しく取り組んでいる状況を表します。
「万事順調」の例文
万事順調(ばんじじゅんちょう)は、すべてのことがうまくいっている状態を意味します。問題やトラブルがなく、計画通りに物事が進んでいるときに使われます。「順風満帆」と似ていますが、より日常的でシンプルな表現です。
家族旅行の計画は万事順調で、今からとても楽しみにしている。
家族旅行、計画が順調でよかった。楽しい旅行になりそうね!
この例文では、旅行の準備が何の問題もなく進んでいる様子を表しています。「青息吐息」が困難を表すのに対し、「万事順調」は安心感や期待感を伝える言葉です。
「青息吐息」の英語表現
「青息吐息」をそのまま英語に直訳することは難しいですが、似た意味を持つ英語表現として「exhausted」と「overwhelmed」があります。それぞれの言葉の意味と使われる場面を解説しながら、例文を紹介します。
【青息吐息の英語】
Native Champより引用
- exhausted:疲れ切った、疲れ果てた、力尽きた。
- overwhelmed:〔非常に強い感情などに〕圧倒された、打ちのめされた、参った。
「exhausted」の例文
「exhausted」は「疲れ果てた」という意味を持ち、体力的にも精神的にも限界に近い状態を表します。「青息吐息」のように、疲れきって困っている様子をシンプルに表現するのに適しています。
「青息吐息」を英語で表現した例文を教えて!
"I was completely exhausted after working overtime all week."のように表現することができます。
日本語訳:1週間ずっと残業続きで、完全に疲れ果ててしまった。
この例文では、仕事が忙しくてエネルギーがなくなり、疲れ果てている状態を表しています。「青息吐息」と同様に、追い詰められた感覚を伝える表現です。
「overwhelmed」の例文
「overwhelmed」は「圧倒された」や「負担が大きすぎる」という意味で、精神的にも物理的にも困難に押しつぶされそうな状況を表します。「青息吐息」の、どうしようもない苦しさを強調するニュアンスに近い表現です。
「青息吐息」を英語で表現した例文をもう一つ教えて!
"She felt completely overwhelmed by all the tasks she had to finish before the deadline."のように表現することができます。
日本語訳:締め切りまでに終わらせなければならない仕事が多すぎて、彼女は完全に圧倒されてしまった。
この例文では、たくさんの仕事に追われてどうしようもなくなっている状態を表しています。「青息吐息」と似たように、苦しい状況に直面している心情を描写する際に使えます。
「exhausted」は体力的・精神的な疲れを強調し、「overwhelmed」は精神的な負担や苦しさをより具体的に表現します。どちらも「青息吐息」と似た意味を持ち、使う場面によって使い分けができます。英語で自分の状態や他人の状況を説明したいときに、ぜひ活用してみてください。
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