一挙両失(いっきょりょうしつ)とは、何かひとつの事をおこすことで、
同時に他のことまでだめになることを意味する四字熟語です。
この記事では、一挙両失の意味や使い方、
例文などについてわかりやすく解説します。
一挙両失の意味とは?
一挙両失(いっきょりょうしつ):四字熟語
何かひとつの事をおこすことで、
同時に他のことまでだめになること。
「一挙」は、ひとつの動作、行動。
「両失」は、二つの利益を失うこと。
・類義語:二兎を追う者は一兎をも得ず
・対義語:一挙両得 一石二鳥
一挙両失ってどんなことを意味するの?
一挙両失(いっきょりょうしつ)」とは、
一つの行動や決断によって二つのものを同時に失うことを意味します。
この表現は、中国の古典文学から来ており、
昔から多くの場面で使われてきました。
具体的には、何かを達成しようとした結果、
逆に二つの大切なものを失ってしまうという意味合いが強いです。
例えば、ビジネスの場面である計画を実行しようとした結果、
利益だけでなく信頼も失ってしまうような場合に
「一挙両失」と表現されます。
また、日常生活においても、
例えば一度に複数の家事を片付けようとして
結局どちらもうまくいかずに終わることなども「一挙両失」と言えます。
一挙両失の使い方と例文
一挙両失はどのように使うのか、使い方や例文をみてみましょう。
一挙両失の使い方
「一挙両失」は、一つの行動で二つの大切なものを
同時に失ってしまう場合に使います。
この言葉は、失敗をした時や計画がうまくいかなかった時に、
特にその影響が大きい場合に使われます。
- 大きな決断が裏目に出た時。
- 同時に二つの仕事をしようとして両方とも失敗した時。
- 投資やビジネスの計画がうまくいかず、資金と信用を失った時。
- ネガティブな意味が強いため、使う場面や相手を考慮することが大切です。
- 自分自身や他人の失敗を指摘する際には、慎重に使いましょう。
- 「一挙両失」を使うことで、相手の気持ちを傷つけないようにすることが重要です。
「一挙両失」は、「一つの行動で、二つの利益を得ようとするがあまり、
逆に二つの損失を被ってしまうこと」を意味します。
一挙両失の例文
一挙両失を使った例文をみてみましょう。
例文1: 新しいビジネスモデルを導入しようとしたが、
予想外の結果になり、利益も信頼も失ってしまった。一挙両失だ。
・解説:新しい方法を試みた結果、
二つの大切なもの(利益と信頼)を同時に失ったことを示しています。
例文2:ダイエットのために食事制限と運動を頑張りすぎて、
体調を崩してしまった。一挙両失だ。
・解説:ダイエットのために無理な計画を立ててしまうと、
体調を崩してかえってダイエットが失敗してしまうことがあります。
この例文では、欲張りな減量計画が体調不良という
二つの損失を招いてしまったことを、「一挙両失」を使って表現しています。
例文 3:複数の仕事を同時に進めようとしたら、
どれも中途半端になってしまった。一挙両失だ。
・解説:この例文では、複数の仕事を同時に進めたことが
仕事の質の低下と納期の遅れという二つの損失を招いてしまったことを、
「一挙両失」を使って表現しています。
例文4: 高リスクの投資に全額をつぎ込んだ結果、
元金も信頼も失ってしまった。一挙両失だ。
・解説:リスクを取った投資が失敗し、
元金と信頼という二つの重要なものを同時に失ったことを示しています。
これらの例文を参考に、「一挙両失」を正しく使ってみてみましょう。
一挙両失の類義語と対義語
一挙両失の類義語や対義語をみてみましょう。
一挙両失の類義語
「一挙両失」と似ている意味を持つ四字熟語は、
残念ながらありません。
しかし、「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざは、
「一挙両失」と似たような意味合いを表現しています。
・二兎を追う者は一兎をも得ず:欲を出して同時に二つのことをやろうとしても、
どちらも成功しないこと。
二羽の兎を同時につかまえようとするものは、
結局一羽もつかまえられないという意から。
「二兎を追う者は一兎をも得ず」は、
「二匹の兎を追いかけていると、
どちらも逃げてしまって結局一匹も捕まえることができない」
という意味のことわざです。
これは、欲張って複数の利益を得ようとするあまり、
何も得られなくなってしまうという教訓を伝えています。
「一挙両失」と「二兎を追う者は一兎をも得ず」は、
どちらも欲張りの心理が招く失敗を表現している点で共通しています。
しかし、「一挙両失」は具体的な行動と結果を指すのに対し、
「二兎を追う者は一兎をも得ず」は、
教訓的な意味合いを持つ点が異なっています。
一挙両失の対義語
一挙両失とは反対の意味をもつ言葉があります。
・一挙両得(いっきょりょうとく):一つの行為で、同時に二つの利益が得られること。
わずかな努力で多くの利益を得ること。
・一石二鳥(いっせきにちょう):一つのことをして、二つの利益を得ること。
一つの行為や苦労で、二つの目的を同時に果たすこと。
「一挙両得」とは、一つの行動や決断で
二つの利益や成果を同時に得ることを意味します。
例えば、一つのプロジェクトを成功させた結果、
収益も上がり、同時に新しいスキルも身につけた場合に
「一挙両得」と表現します。
つまり、一度の努力で二重の成果を得ることを示します。
「一石二鳥」は、一つの石を投げて二羽の鳥を同時に捕まえる
という意味から来ています。
これは、一つの行動で二つの良い結果を同時に得ることを
表す言葉です。
例えば、ある活動を通じて健康も改善し、
友人も作ることができた場合に「一石二鳥」と言います。
この表現は、効率よく目標を達成することの大切さを示しています。
一挙両失の言い換え
一挙両失を簡単な表現に言い換えるとどんな感じかな?
一挙両失は簡単なことばで「両方ダメになる」「二つとも失敗する」
「どっちもダメになる」などと言い換えることができます。
一挙両失を簡単なことばで言い換えた例文をみてみましょう。
一挙両失の言い換え例文
一挙両失を、「両方ダメになる」「二つとも失敗する」「どっちもダメになる」
などの簡単な表現で言い換えた例文を紹介します。
例文1: 新しい仕事に挑戦しながら資格試験の勉強もしていたけど、
結局両方ダメになってしまった。
解説: 新しい仕事と資格試験の勉強、どちらも成功せずに失敗した状況を示しています。
「一挙両失」を「両方ダメになる」と簡単に言い換えています。
例文2: ダイエットと運動を同時に始めたけど、体重も減らず、
体調も崩してしまった。二つとも失敗した。
解説: ダイエットと運動の両方がうまくいかず、失敗した状況を表しています。
「一挙両失」を「二つとも失敗する」と言い換えています。
例文3: 仕事の締め切りに追われながら、家の掃除も頑張ったけど、
結局どっちもダメになってしまった。
解説: 仕事と家の掃除の両方がうまくいかず、
結果としてどちらも失敗した状況を示しています。
「一挙両失」を「どっちもダメになる」と言い換えています。
一挙両失の意味まとめ
「一挙両失」は、一つの行動で二つの大切なものを同時に失うことを意味します。
日常生活やビジネスなど、様々な場面で使われます。
注意して使わないと、相手の気持ちを傷つけることもあります。
一挙両失の意味と使い方を理解して、適切に使いましょう。
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