「相まって」とは、「2つ以上のことが相互に作用し合って相乗効果が生まれること」という意味があります。
しかし、「相まって」の意味がわかったところで、その正しい使い方やシチュエーションを理解しておかないと、間違った解釈をしたまま恥ずかしい思いをするかもしれません。
そうならないように、この記事で「相まって」の意味に加えて、正しい使い方を例文も交えてわかりやすく解説しておりますので、最後まで読んでこれから活用できるようにしてくださいね!
努力と運が相まって、大きなプロジェクトに成功した!
それは良かったわね。
「相まって」の意味とは?わかりやすく解説
「相まって」とは、「あいまって」と読み、「2つ以上のことが相互に作用し合って相乗効果が生まれる」という意味があります。
「相まって」の意味を辞書で調べると、このように解説されております。
【相まっての意味】
weblio辞書より引用
- 「相まって」は、2つ以上のものごとが相互に作用し、何らかの結果をもたらすという意味の表現である。「まって」の部分は、平仮名で表記されることが多いが、厳密には「俟って」と漢字で表記をするのが正しい。
「相まって」は、ただ単にものごとが相互に作用していることだけを表す言葉であるため、ポジティブとネガティブ、どちらの意味合いでも使用することができます。ただ、辞典の中には、良い意味あるいは悪い意味のいずれかのみに限定するかのような解説を記載しているものもあります。そのため、「相まって」が具体的にどのような場面で使えるのか、判断に困ることもあるでしょう。
「相まって」ってどんなことを意味するの?もう少し詳しく教えて!
「相俟って」の「相」には「互いに」という意味が、「俟って(俟つ)」には、「頼る」「必要とする」という意味があります。そこから推測できるように、「相俟って」は「互いに必要としあって」というのが本来の意味です。現代では、「互いに影響しあって」というニュアンスで使用されています。
「相まって」の語源や由来
「相まって」の語源や由来は以下のとおりです。
【相まっての語源や由来】
WURK[ワーク]より引用
- 「相まって」の原型は「相まう」「相まる」ではなく、「相まつ」という言葉です。 「相まう」「相まる」という日本語はありません。 動詞「相まつ」の連用形「まいまち」の促音便形「相まっ」に、接続詞「て」が組み合わさった表現です。
「相」は、「たがいに・ともに」という意味で使用されています。 「まつ」は、「あてにする」「期待する」という意味があります。 したがって「相俟つ」は「相」+「俟つ」なので「お互いあてにしている」という意味合いです。
「相まって」の使い方を例文でわかりやすく解説
それでは、「相まって」の正しい使い方を具体的にイメージできるようわかりやすい例文をご紹介します。
「相まって」ってどういう場面で使ったりするの?
「相まって」は日常会話で使われることよりも、論文やメディアなどで使われることも多く、フォーマルで堅い表現といえます。
「2つのものが融合することによって相乗効果が起き、いい結果が現れる」という意味合いで使われるので、基本的に「相まった」結果はポジティブなことが多いです。
- 知識と経験で仕事上の問題が解決した時など
- 努力と運が重なって試験に合格した時など
- 二つの味で料理がよりおいしくなった時など
- 緊張とプレッシャーで普段通りのパフォーマンスが出来なかった時など
- 多忙と寝不足で体調を崩した時など
- 日常会話では、少し堅苦しい印象になります。
- 「相まる」という言葉はありません。
- 「相まって」を漢字で表記した場合、「相俟って」が正しい漢字表記になります。「相待って」と漢字表記するのは間違っているので注意しましょう。
「相まって」の例文①
チームでプロジェクトが成功した時
一人一人の努力とチームワークの良さが相まってこの大きなプロジェクトも大成功に終わった。
一つのプロジェクトを成功させるのは、大変なことだと思うわ。
「相まって」を使って、一人だけでは成し遂げられないこともチームでやれば成し遂げられるということを表現していますね。
「相まって」の例文②
得意分野がたくさん出題され、試験に合格した時
日頃の努力と運も相まって試験に合格した。
得意分野が出るなんて、ラッキーだったわね。
「相まって」を使って、日頃の努力も大切ですが、運のよいことが重なった表現ができていますね。
「相まって」の例文③
普段の練習では上手く出来ているが、発表会で力を出し切れなかった時。
緊張とプレッシャーが相まって、普段通りに弾くことができなかった。
それは大変だったわね。
「相まって」を使って、普段できていても状況が変わるとそうはいかない、という事を表現していますね。
「相まって」の言い換え表現を例文を使ってわかりやすく解説
「相まって」には以下のような言い換え表現があります。
【相まっての言い換え表現】
weblio辞書より引用
- 相重なって
- 重なりあって
- シナジー
「相重なって」の例文
「相重なって」は、様々な事情によりという意味を表します。
昨年は結婚や転職が思い通りいくなど、人生の転機が相重なった。
良いことがたくさん重なったのね。
この文章では、様々なことが重なり良い結果をもたらしていることを表現していますね。
「重なりあって」の例文
「重なりあって」は、互いに重なることを表します。
いくつか奇跡と偶然が重なりあって、十数年前の旧友と再会することができました。
それは喜ばしいことね。
この文章では、通常では思ってもみなかったことが、奇跡と偶然がもたらした結果、実現できたことを表現しているわね。
「シナジー」の例文
「シナジー」は、複数のものが影響を与え合って、よい結果を招くことを表します。
企業買収はシナジー効果を期待して行われる。
力も2倍になるわね。
この文章では、期待していることが伝わってくる、とても前向きな表現になっていますね。
「相まって」の類義語
「相まって」の類義語を辞書で調べると以下の通りです。
【相まっての類義語】
weblio辞書より引用
- 相乗効果(そうじょうこうか):複数の物事が影響しあい、影響を増幅させるさま
「相乗効果」の例文
団体競技など、チーム内に意識の高い人たちが存在することで刺激し合い、良い結果につながっていく。 ポジティブな意味合いとして使われる言葉です。
意識の高いメンバーがいることは、互いに相乗効果をもたらします。その結果、大会で優勝した。
チームの絆も深まりそうね。
この文章では、複数人の力が合わさることにより、良い結果が生まれることを表現していますね。
「相まって」の対義語
「相まって」の対義語を辞書で調べると以下の通りです。
【相まっての対義語】
転職ゴリラより引用
- 相殺(そうさい):お互いに損得が発生しない様に差し引く事。または長所が短所によって打ち消されてしまう事。
- アナジー:相互マイナス効果という意味 。
「相殺」の例文
わかりやすくいうと、貸し借りや損得についてお互いに消し合うことです。日常的に使う機会も多い「相殺」ですが、一般的なビジネスシーン以外の会計・法律的なシーンでも使われます。
今回活躍したことによって、前回のミスは相殺された。
名誉挽回ね。
この文章では、ミスがあってもその後の行動で挽回できるというポジティブな印象を与える表現になっていますね。
「アナジー」の例文
この言葉は経済用語(ビジネス用語)で、経営戦略や事業戦略の際などに用いられます。
僕と同僚は、意見が噛み合わないのでアナジー関係と上司から揶揄される。
お互いに意見が言い合えるのも良いことだわ。
一般的にはなかなか使わない言葉ですが、この文章では、職場での様子が表されていますね。サラリーマンなどは覚えておくと良いでしょう。
「相まって」の英語表現
「相まって」の英語表現を辞書で調べると以下の通りです。
【相まっての英語】
weblio辞書より引用
- coupled with:~と結合する
- combined with:~と組み合わせた
「coupled with」の例文
「coupled with」は、一般的には「~と結びつける」「~と一緒に」という意味を持ち、これは、二つの要素や事象が密接に関連していることを示します。
「相まって」を英語で表現した例文を教えて!
"She is success is the fruit of talent coupled with hard work."のように表現されます。
日本語訳:才能と努力が相まって、彼は成功した。
この例文では、才能と努力を「coupled with」を使って表現しています。「相まって」と同じように、2つ以上のものごとが相互に作用し成功したことを表しています。
「combined with」の例文
「combined with」は、英語のフレーズで、二つ以上の要素が一緒になって新たな全体を形成することを表します。
「相まって」を英語で表現した例文をもう一つ教えて!
"Combined with technological advances, Japan will grow."のように表現されます。
日本語訳:技術の進歩と相まって日本は成長するだろう。
この例文では、「combined with」を使って表現しています。たくさんの技術が進歩することによって、相乗効果をもたらし、成長するという事を表しています。
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