「万里一空」とは、宮本武蔵「五輪書」から、精神の修養、身体の鍛錬を極めて、心に迷いのないこと、という意味があります。
しかし、「万里一空」の意味がわかったところで、その正しい使い方やシチュエーションを理解しておかないと、間違った解釈をしたまま恥ずかしい思いをするかもしれません。
そうならないように、この記事で「万里一空」の意味に加えて、正しい使い方を例文も交えてわかりやすく解説しておりますので、最後まで読んでこれから活用できるようにしてくださいね!
「万里一空」の意味とは?わかりやすく解説
「万里一空」とは、「ばんりいっくう」と読み、宮本武蔵「五輪書」から、精神の修養、身体の鍛錬を極めて、心に迷いのないこと、という意味があります。
「万里一空」の意味を辞書で調べると、このように解説されております。
【万里一空の意味】
goo辞書 より引用
- 宮本武蔵「五輪書」から、精神の修養、身体の鍛錬を極めて、心に迷いのないこと、という意味。
『五輪書』は、兵法の奥義を5つに分類して説いたもので、その中の「山水三千世界を万理一空に入れ、満天地ともまとめる」という一節が元となっています。
「万里一空」とは、「一つの目標に向かって努力し続けること」 「万里」は「非常に遠い距離」、 「一空」は「一つの空」を指します。 本来は、 「どこまで いっても世界は一つの空の下にある」という意味でしたが、その後「一つの目標に向かって努力する」という意味として広まりました。
「万里一空」ってどんなことを意味するの?もう少し詳しく教えて!
「万里一空」とは、「万里一空の精神」「万里一空の境地」と表現することが多く、いずれも「ひとつの目標に向かって努力する心の状態」を表します。
「万里一空」の語源や由来
「万里一空」の語源や由来は以下のとおりです。
【万里一空の語源や由来】
Oggi.jp より引用
- 「万里一空」の語源は、『五輪書』の「山水三千世界を万里一空に入れ、満天地ともまとめる」という一節です。
- 江戸時代の剣術家である宮本武蔵が著した武道書『五輪書』に由来する四字熟語です。
「世界はひとつの空のもとにあり、世界はひとつに繋がっている」という意味で、宮本武蔵が長年の修行で得た精神的境地を表した言葉と言われています。
「万里一空」の使い方を例文でわかりやすく解説
それでは、「万里一空」の正しい使い方を具体的にイメージできるようわかりやすい例文をご紹介します。
「万里一空」ってどういう場面で使ったりするの?
部活や勉強など、何か頑張りたいことがある人や、ビジネスやスポーツにおいてもよく使われ、「万里一空の精神」「万里一空の心境」などのように用います。
- 受験勉強:志望校に合格することを目標に努力し続けた。
- スポーツ:試合に勝つため練習を続けた。
- キャッチフレーズ:新年の抱負や、スローガンとして。
- スピーチ:自分の意思をアピールするとき。
- 何かに挑戦する:決意を改めたとき。
- 意志の強さを強調する言葉:「万里一空」は強い意思を表した言葉のため、軽い気持ちで使うのは控えた方が良いでしょう。
- 日常会話で使用されることは少ない:普段の会話というよりも、座右の銘やスローガンに用いられることが多いです。また、新年の目標として、書初めでも人気のある熟語です。
「万里一空」の例文①
大事な試合が近づいてきて、毎日練習をしているときの様子を表現しています。
彼は試合で優勝するために、万里一空の精神で毎日練習を重ねてきた。
休むことなく、毎日練習に励んでいるのね。
「優勝」という目標のために毎日頑張ってきた様子が伝わってきますね。
「万里一空」の例文②
志望校に合格するため、受験勉強をしている様子を表現しています。
姉は万里一空の心境で、毎日勉強を続けてきた。
自分の目指している学校があるのね。
毎日勉強を続けているというだけでなく、「万里一空」という言葉を使うことで、より一生懸命に勉強している姿が想像できますね。
「万里一空」の例文③
新年の挨拶で、今年は目標に向かって努力をすると決意した時の様子を表現しています。
今年の抱負は、万里一空です。
目標に向かって頑張ってね。
強い決意が感じ取れますね。
「万里一空」の言い換え表現を例文を使ってわかりやすく解説
「万里一空」には以下のような言い換え表現があります。
【万里一空の言い換え表現】
- 一つの目標に向かって努力する
「一つの目標に向かって努力する」の例文
「万里一空」を日常的な表現に言い換えると、「一つの目標に向かって努力する」という表現になり、そのままの意味を表します。
この例文での「一つの目標に向かって努力する」は、文字通りの様子を表しています。「万里一空」と比べて、率直に分かりやすいニュアンスとなっています。
彼の、一つの目標に向かって努力する姿は素敵だ。
頑張っている姿が思い浮かぶね。
目標に向かって頑張っている姿を、このように表現することで相手にも伝わりやすくなりますね。
「万里一空」の類義語
「万里一空」の類義語を辞書で調べると以下の通りです。
【万里一空の類義語】
Oggi.jp より引用
- 勇往邁進(ゆうおうまいしん):目標に向かって、わきめもふらず勇ましく前進すること。
- 一心不乱(いっしんふらん):心を一つの事に集中して、他の事に気をとられないこと。また、そのさま。
「勇往邁進」の例文
困難な状況でも自分の目的を成し遂げようとする強い意志を表している。
目標に向かって、勇往邁進している姿は素敵だ。
頑張っている人は、本当に素敵ね。
頑張っている気迫が伝わって来ますね。
「一心不乱」の例文
一つのことに熱中して、他のものに注意をそらさないさまを表している。
一心不乱に勉強する。
とても集中しているのが伝わってくるね。
集中して頑張っている姿が思い浮かぶ表現ですね。
「万里一空」の対義語
「万里一空」の対義語を辞書で調べると以下の通りです。
【万里一空の対義語】
goo辞書 より引用
- 一暴十寒(いちばくじっかん):少しだけ努力して、あとは怠けることが多いたとえ。気が変わりやすく、ちょっと努力するだけで怠けることが多いたとえ。
「一暴十寒」の例文
努力はしているが、怠ることも多く、努力が続かないことを表しています。
目標を持っても、一暴十寒ではなんにもなりません。
継続していくことこそが大事ですね。
「万里一空」が、ひとつの目標に向かって努力するならば、「一暴十寒」は、努力を怠るという意味があるので、心の状態も正反対になりますね。
「万里一空」の英語表現
「万里一空」の英語表現を辞書で調べると以下の通りです。
【万里一空の英語】
国語力アップ.comより引用
- exist under the sky:空の下に存在する
- promote towards one goal:一つの目標に向かって努力する
万里一空に直接的な訳はありませんが、英文を合わせることによって「万里一空」の意味を表すことができます。
「exist under the sky」の例文
「 exist under the sky」という英語表現は、「exist」は「存在する」、「under the sky」は「空の下」という意味です。合わせることで、「一つ空の下に存在する」と訳すことができます。
「万里一空」を英語で表現した例文を教えて!
The world is exist under the sky.のように表現することができます。
日本語訳:世界は一つの空の下に存在する。
この例文では、どこまで いっても世界は一つの空の下にあるという「万里一空」の意味を表している表現になりますね。
「promote towards one goal」の例文
「promote towards one goal」という英語表現は、「promote」は「促進する・努める」、「towards」は「~に向かって」、「goal」は「目標」という意味です。合わせることで、「一つの目標に向かって努力する」と訳すことができます。
もう一つ、「万里一空」を英語で表現した例文を教えて!
We will promote towards one goal until the end.のように表現することができます。
日本語訳:私たちは最後まで、一つの目標に向かって努力する。
この例文では、目標に向かっての強い意志が感じ取られますね。
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