「人熱れ」とは、「人が多く集まって、体熱やにおいでむんむんすること」という意味があります。
しかし、人熱れの意味がわかったところで、その正しい使い方やシチュエーションを理解しておかないと、間違った解釈をしたまま恥ずかしい思いをするかもしれません。
そうならないように、この記事で人熱れの意味に加えて、正しい使い方を例文も交えてわかりやすく解説しておりますので、最後まで読んでこれから活用できるようにしてくださいね!
満員電車の人熱れで気分が悪くなった。
満員電車、なんとかならないかしら?
「人熱れ」の意味とは?わかりやすく解説
「人熱れ」とは、ひといきれと読み、人が多く集まって、体熱やにおいでむんむんすること。という意味があります。
人熱れの意味を辞書で調べると、このように解説されております。
【人熱れの意味】
goo辞書より引用
- 人が多く集まって、体熱やにおいでむんむんすること。
「車内は—でむっとしている」
「人熱れ」の意味
人熱れ(ひといきれ)とは、多くの人が集まったことで発生する空気の温度や湿度が上がった状態を表す言葉です。具体的には、人が集まって密集した空間で感じる、むわっとした空気や暑苦しさを指します。
「人熱れ」の意味の概要
「人熱れ」という言葉は、たくさんの人がいる場所で空気がこもったり、温度が上がったりする状況を的確に表しています。例えば、満員電車やライブ会場、混雑した教室などでは、人の体温や呼吸が集まることで、空気が重く感じられることがあります。これが「人熱れ」の典型的な状態です。
「人熱れ」ってどんなことを意味するの?もう少し詳しく教えて!
人熱れ(ひといきれ)とは、多くの人が集まって、その熱気や活気でムンムンしている様子 を表す言葉です。まるで、熱気やにおいが立ち込めているかのような、生々しい情景が浮かびます。
「人熱れ」の語源や由来
人熱れの語源や由来は以下のとおりです。
【人熱れの語源や由来】
- 「人いきれ」という言葉の語源は、動詞「いきれる(熱れる)」から派生した名詞形であり、熱気によってむっとする感覚を表現しています。この「いきれ」は、体から発生する熱や湿気が集まることで生じる不快感を指し、特に人が密集する場面で顕著に感じられます。平安時代の文献『類聚名義抄』にも「熱」の訓読みとして記載されており、古くから日本語に根付いた表現であることがわかります。
- 「人いきれ」の歴史的背景を考えると、平安末期の『類聚名義抄』において「熱」の訓読みとして記載されていることが重要です。この時期、日本語の語彙が豊かになり、さまざまな感覚や情緒を表現するための言葉が生まれました。「人いきれ」は、特に人々が集まることで生じる圧迫感や息苦しさを象徴する言葉として、当時の社会状況を反映しています。人々の集まりがもたらす熱気や匂いは、今もなお多くの場面で共感される感覚です。
- 「人いきれ」と関連する語として、朝鮮語の「ikil」が挙げられます。この言葉もまた、熱気や圧迫感を表現するものであり、両者の語源が同じである可能性が指摘されています。言語の類似性は、文化や社会の交流を示す一例であり、特に日本と朝鮮半島の歴史的な関係を考える上で興味深い点です。このような言語的なつながりは、感覚や情緒の表現においても共通の理解を生む要因となっています。
語源由来辞典より引用
「人熱れ」の語源や由来
人熱れ(ひといきれ)という言葉の語源や由来には、興味深い歴史があります。まず、この言葉の「人」はそのまま「人々」を表しており、「熱れ(いきれ)」は、熱気がこもったり、蒸し暑さを感じたりする状態を意味しています。もともと「熱れ」という言葉は「熱れる(いきれる)」から来ており、これは「熱くなる」や「むれる」といった状況を表す表現です。
さらに、面白いことに、「熱れ」という言葉には朝鮮語とのつながりがあると考えられています。朝鮮語では「ikil」という言葉があり、これも「蒸し暑くなる」や「熱気がこもる」といった意味を持っています。このため、「熱れる」と「ikil」は、昔の言葉のつながりを示しているのではないかとされています。
このように、「人熱れ」という言葉は、たくさんの人が集まったことで空気がこもり、むっとするような状態を表す日本の古い表現ですが、他の言語との関わりも感じさせる、奥深い背景を持っています。
「人熱れ」の使い方を例文でわかりやすく解説
それでは、「人熱れ」の正しい使い方を具体的にイメージできるようわかりやすい例文をご紹介します。
人熱れってどういう場面で使ったりするの?
「人熱れ」は、特に大勢の人が集まる場所やイベントで使われることが多い言葉です。具体的には、コンサートやお祭りのような賑やかな場所や、混雑する電車内、狭い部屋に人が集まったときなどの状況を説明するのに便利です。また、窓を開けずに会議を続けた結果、部屋の空気がこもった場合にも「人熱れ」と表現されます。
「人熱れ」は、たくさんの人が集まったことで、空気がこもってむっとするような状況で使います。具体的には、以下の場面でよく使われます。
- 満員電車の中で、たくさんの人が乗っているとき。
- コンサートやイベント会場で、観客がぎゅうぎゅうに詰めかけているとき。
- 教室や会議室で窓を閉め切ったまま多くの人が集まっているとき。
- お祭りや屋内でのスポーツイベントなど、人が密集している場所。
- パーティーや集会で狭い部屋に大勢が集まっているとき。
「人熱れ」という言葉を使うときには、以下の点に注意しましょう。
- 「人熱れ」は、空気がこもって息苦しく感じるときに使うため、単に多くの人が集まっているだけでは使いません。空気が重く感じることがポイントです。
- 体験として、蒸し暑さや熱気を感じたときに使う言葉です。単に「暑い」とは異なり、空気がこもっている感じが大事です。
- 一般的には、否定的な状況で使われることが多いので、ポジティブな場面にはあまり適していません。
人熱れの例文①
満員電車で、空気がこもって暑苦しく感じたときに使う例文です。
今朝の満員電車は人熱れがひどくて、息が詰まるようだった。
満員電車、辛いわね。
この例文では、たくさんの人が乗っている満員電車の中で、空気がこもり、息苦しさを感じた様子を表しています。電車内の暑さだけでなく、空気のこもった感じが「人熱れ」として表現されています。
人熱れの例文②
お祭りの会場で、たくさんの人が集まって蒸し暑く感じた場面を表現しています。
お祭り会場の人熱れで、少し外に出て涼んだ。
たくさんの人が集まっているからね。
この例文では、人が密集するお祭りの会場で、蒸し暑さと空気のこもった感じに耐えきれず、外に出て涼む行動を表しています。「人熱れ」を使うことで、ただの暑さではなく、人々が多く集まって空気がむっとしている状況を描写しています。
人熱れの例文③
会議室で窓を閉め切ったまま大勢の人が集まって、空気がこもった状態を説明する例文です。
長時間の会議で部屋が人熱れしてきたので、窓を開けた。
時々、換気しないとダメよ。
この例文では、会議中にたくさんの人が集まって部屋の空気がこもり、暑苦しく感じたため、窓を開けたという状況を表しています。密室で多くの人がいると、空気が重くなる様子が「人熱れ」でうまく表現されています。
「人熱れ」の言い換え表現を例文を使ってわかりやすく解説
「人熱れ」は、以下のような簡単な言葉に言い換えて表現することができます。
【人熱れの言い換え表現】
・暑苦しい
・むっとする
「暑苦しい」の例文
「暑苦しい」という言葉は、温度や湿度が高く、息苦しさや不快感を感じる状態を表します。特に、密閉された空間や多くの人が集まっている場所での不快さを表現するのに適しています。
狭い部屋でみんなが集まって話していたので、だんだん暑苦しく感じてきた。
換気しなきゃダメよ!
この例文では、狭い部屋に人が集まったことで、空気がこもって不快な暑さを感じた様子を表しています。「暑苦しい」は、気温だけでなく、空間の圧迫感や空気の不快さを含んだ状態を表す言葉です。「人熱れ」は特に人が集まったことによる空気のこもりを強調しますが、「暑苦しい」はより広く、空間の不快さや息苦しさを指す点で異なります。
「むっとする」の例文
「むっとする」という言葉は、急に湿気や暑さを感じて、不快感が強くなる状態を表します。人が多く集まっている場面で、熱気が急にこもる感じを表すのに適しています。
満員電車に乗った瞬間、むっとする空気に包まれた。
うわー!乗りたくない!
この例文では、満員電車に乗り込んだときに、たくさんの人が集まっていることで空気が重く感じた様子を表しています。「むっとする」は、特に瞬間的に感じる熱気や湿気を表し、「人熱れ」に比べて、短い時間での不快な空気の変化を強調しています。
「人熱れ」の類義語
「人熱れ」には、正確に同じ意味を持つ言葉はありませんが、似たような意味を持つ言葉がいくつかあります。ここでは、その中から2つの表現を紹介します。
【人熱れと似た意味をもつ言葉】
・蒸し暑さ
・息苦しさ
「蒸し暑さ」の例文
「蒸し暑さ」とは、気温が高く、湿度が高いことで感じる暑苦しさのことです。特に、湿気によって空気が重たく感じる状態を表します。密閉された場所や多くの人が集まる場所で感じることが多いです。
教室の窓を閉めたままだったので、蒸し暑さがこもっていて息苦しかった。
時々、換気してね。
この例文では、教室の中で換気がされず、湿度と熱気がこもった状態を表しています。「蒸し暑さ」は湿気や暑さが強調されており、「人熱れ」と似ていますが、湿度が関係する場面でよく使われます。
「息苦しさ」の例文
「息苦しさ」という言葉は、空気がこもって新鮮ではなく、呼吸がしづらいと感じる状態を意味します。たくさんの人が集まる場所で、空気が循環せず重く感じるときに使われます。
満員電車の中で、息苦しさを感じたので、次の駅で降りて深呼吸をした。
電車の中で人が密集していると、空気がよく吸えなくなってしまうわね。
この例文では、満員電車の中で空気がこもり、息がしづらいと感じた様子を表しています。「息苦しさ」は、空気の新鮮さや、換気の悪さによって感じる不快感を示しており、「人熱れ」に似た意味を持つ表現です。
「人熱れ」の対義語
「人熱れ」には明確な対義語はありませんが、反対の意味を持つ言葉があります。ここでは、その中から2つの表現を紹介します。
【人熱れと反対の意味をもつ言葉】
・爽やかな空気(さわやかなくうき)
・清々しい風(すがすがしいかぜ)
「爽やかな空気」の例文
「爽やかな空気」とは、涼しくて新鮮で、息がしやすい空気のことを意味します。風が通り抜けている場所や、広々とした空間で感じる心地よさを表現するのに使われます。
山の頂上に着くと、爽やかな空気が流れていて、深呼吸をしたくなった。
山の空気っておいしいわね。
この例文では、山の頂上で涼しくて新鮮な空気を感じた様子を表現しています。「爽やかな空気」は、「人熱れ」とは対照的に、こもった熱気や重たい空気がなく、心地よい空気の状態を表します。
「清々しい風」の例文
「清々しい風」とは、冷たくて新鮮な風が吹くことで感じるさわやかな気分を指します。特に、風が心地よく、空気がきれいに感じられる場面で使います。
窓を開けると清々しい風が入ってきて、部屋の中が一気に明るくなった。
新鮮な空気を吸うとリフレシュできるわね。
この例文では、窓を開けて新鮮な風が部屋に入ってきたことで、空気が一新され、心地よさを感じた様子を表しています。「清々しい風」は、「人熱れ」とは逆に、こもった空気を外に追い出し、新鮮な空気を取り込む状態を表す言葉です。
「人熱れ」の英語表現
「人熱れ」を英語で表現する場合、直接的な翻訳はありませんが、似た意味を持つ表現があります。ここでは、その中から2つの表現を紹介します。
【人熱れの英語】
・stuffy atmosphere:こもった空気。息苦しい雰囲気。
・oppressive heat:重苦しい暑さ。息苦しい暑さ。
「stuffy atmosphere」の例文
「stuffy atmosphere」という表現は、「こもった空気」や「息苦しい雰囲気」を意味します。特に、換気が悪くて空気が重たく感じるときに使われます。
「人熱れ」を英語で表現した例文を教えて!
"The room was filled with a stuffy atmosphere because too many people were gathered inside."のように表現することができます。
日本語訳:部屋の中は多くの人が集まっていたせいで、息苦しい雰囲気に包まれていた。
この例文では、部屋の中にたくさんの人が集まっていて、空気がこもり、息苦しい状態を表しています。「stuffy atmosphere」は「人熱れ」と同じように、人が密集して空気がこもった感じを表現しています。
「oppressive heat」の例文
「oppressive heat」という表現は、「重苦しい暑さ」や「息苦しい暑さ」を意味します。特に、多くの人が集まっている場所で、熱気がこもって蒸し暑いときに使います。
「人熱れ」を英語で表現した例文をもう一つ教えて!
"The concert hall was filled with oppressive heat as the crowd gathered inside."のように表現することができます。
日本語訳:コンサートホールは、観客が集まっていて重苦しい暑さに包まれていた。
この例文では、コンサートホールで多くの人が集まり、その結果として熱気がこもり、蒸し暑さが感じられる様子を表現しています。「oppressive heat」は「人熱れ」のように、人が多く集まって熱気がこもる状況に使われます。
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