「稼ぎ男に繰り女」とは、「外でよく働き金を稼ぐ男性と、家計をうまくやりくりする女性」という意味があります。
しかし、稼ぎ男に繰り女の意味がわかったところで、その正しい使い方やシチュエーションを理解しておかないと、間違った解釈をしたまま恥ずかしい思いをするかもしれません。
そうならないように、この記事で稼ぎ男に繰り女の意味に加えて、正しい使い方を例文も交えてわかりやすく解説しておりますので、最後まで読んでこれから活用できるようにしてくださいね!
男は外で働き、女は家庭を守るべき?
なんだか古いこと言うわね。「稼ぎ男に繰り女」?日本の古い考えかもね。
「稼ぎ男に繰り女」の意味とは?わかりやすく解説
「稼ぎ男に繰り女」とは、かせぎおとこにくりおんなと読み、外でよく働き金を稼ぐ男性と、家計をうまくやりくりする女性という意味があります。
稼ぎ男に繰り女の意味を辞書で調べると、このように解説されております。
【稼ぎ男に繰り女の意味】
新明解故事ことわざ辞典第二版より引用
- 外でよく働き金を稼ぐ男性と、家計をうまくやりくりする女性。
典型とされた夫婦の役割を言ったもの。
「稼ぎ男に繰り女」の意味
稼ぎ男に繰り女(かせぎおとこにくりおんな)は、日本語のことわざで、一般的に「男性が外で働いて稼ぎ、女性がその稼ぎを家庭内で管理し、うまくやりくりする」という意味があります。
この表現は、夫婦やパートナーの間で、役割分担がはっきりしている状況を表すことが多いです。
このことわざは、伝統的な家庭の役割分担を反映しています。特に日本では、昔から男性が主に外で働き、家計を支えることが一般的でした。その一方で、女性は家庭内の管理者として、収入をやりくりして家庭を維持する役割を担っていました。
この表現は、そのような古い家庭の価値観を反映しており、現代でも家計のやりくりが得意な女性を称賛する意味で使われることがあります。
「稼ぎ男に繰り女」ってどんなことを意味するの?もう少し詳しく教えて!
稼ぎ男に繰り女(かせぎおとこにくりおんな)」とは、昔ながらの夫婦の役割分担を指す言葉です。
「稼ぎ男に繰り女」の語源や由来
稼ぎ男に繰り女の語源
「稼ぎ男に繰り女」という表現の語源を特定することは、現時点では困難です。これは、この言葉が長い歴史の中で口承によって伝えられ、明確な文献に記された記録が少ないためです。
しかし、この言葉の各要素である「稼ぎ男」と「繰り女」の語源をひも解くことで、言葉の成り立ちをある程度推測することができます。
稼ぎ男: 「稼ぐ」は、労働によって収入を得ることを意味します。古くから人々は、生活のために働き、食料や物資を手に入れる必要がありました。「男」は、伝統的な社会においては、外で働き、家族を養う役割を担うことが期待されていました。
繰り女: 「繰り」は、家事や育児を効率よくこなす、という意味合いがあります。また、限られた資源をやりくりして生活を維持するという意味も含まれています。「女」は、伝統的な社会においては、家庭を守る役割を担うことが期待されていました。
これらの要素を総合すると、「稼ぎ男に繰り女」という言葉は、古来からの男女の役割分担に関する考え方が背景にあると考えられます。
稼ぎ男に繰り女の由来
「稼ぎ男に繰り女」という言葉が、いつ頃から使われるようになったのか、明確な年代を特定することは難しいですが、日本の伝統的な家族観が形成された時代から用いられてきたと考えられます。
この言葉が広く知られるようになった背景には、以下の様な要因が考えられます。
- 農耕社会における役割分担: 日本の長い歴史の中で、農耕社会が中心でした。農作業は男性の仕事であり、女性は家事や育児、蚕を育てるなどの家内労働を担うことが一般的でした。
このような社会背景が、男女の役割分担に関する固定観念を強め、「稼ぎ男に繰り女」という言葉が定着する一因となったと考えられます。 - 道徳観や倫理観: 儒教思想の影響などにより、男性は外で働き、女性は家庭を守るという考え方が道徳的に正しいとされる風潮がありました。
このような道徳観や倫理観が、男女の役割分担に関する固定観念を強化し、「稼ぎ男に繰り女」という言葉が定着する一因となったと考えられます。
「稼ぎ男に繰り女」の使い方を例文でわかりやすく解説
それでは、「稼ぎ男に繰り女」の正しい使い方を具体的にイメージできるようわかりやすい例文をご紹介します。
稼ぎ男に繰り女ってどういう場面で使ったりするの?
昔ながらの家庭のあり方を説明する際に使われます。
「稼ぎ男に繰り女」は、特定の状況を説明したり、特定の役割分担を称賛したりする際に使われます。
以下は、このことわざを使う場面の具体例です。
- 夫婦間の役割分担を説明する時: 例えば、夫が外で働き、妻が家庭を管理している状況を説明する時。
- 家計管理の上手さを称賛する時: 妻がやりくり上手で、限られた予算で家庭を支えている状況を称える時。
- 伝統的な価値観を持ち出す時: 伝統的な家庭像について話す時。
- 経済的な安定について議論する時: パートナーがそれぞれの役割を果たすことで、家庭が経済的に安定していることを示す時。
- ライフスタイルの違いを強調する時: ある家庭が特定の役割分担を選んでいることを強調する時。
「稼ぎ男に繰り女」を使う際には、以下の点に注意する必要があります。
- 時代に合った使い方を心がける: 現代では多様な家庭の形があり、必ずしもこの役割分担が当てはまらないことを理解することが重要です。
- 相手の価値観を尊重する: この言葉が相手にとって適切かどうか、相手の価値観や状況を考慮しましょう。
- 性別に依存しない表現を心がける: 男女ともに多様な役割を持つことができるため、性別にとらわれない使い方を心がけることが重要です。
稼ぎ男に繰り女の例文①
この例文では、夫婦の役割分担がうまくいっていることを表現しています。
Aさんの奥さんは専業主婦で、よくできた人なんだって?
そうみたいね。彼はよく「家はまさに稼ぎ男に繰り女で、僕が仕事に集中できるのは、妻が家計をしっかり管理しているからなんだ。」って言っているわ。
この文では、夫が稼ぎ、妻がその収入を上手に管理することで、家庭がうまく回っている様子を表しています。
稼ぎ男に繰り女の例文②
この例文は、伝統的な家庭の価値観に基づいた親の考えを表現しています。
コトハのお母さんも、ずっと専業主婦っていってたよね。
そうなのよ。うちの母はいつも、稼ぎ男に繰り女が理想の夫婦の形だと言ってるのよ。
この文では、母親が理想とする家庭の在り方を「稼ぎ男に繰り女」ということわざを使って表現しています。
稼ぎ男に繰り女の例文③
この例文は、家庭内での役割が逆転していることを伝えています。
そういえば、Bさんの家庭は、Bさんが働いて、旦那さんが主夫をしているらしいね。
最近では、稼ぎ女に繰り男という家庭も増えているのよ。多様化の時代だから、それぞれの家庭で夫婦の役割を考えて決めればいいと思うわ。
この文では、現代の家庭の多様性を示し、役割分担はそれぞれの夫婦で決定すればいいことを述べています。
「稼ぎ男に繰り女」の類語・言い換え表現を例文を使ってわかりやすく解説
「稼ぎ男に繰り女」ということわざは、伝統的な家庭の役割分担を表すものですが、似た意味を持つ言い換え表現があります。
ここでは、「夫夫たり、婦婦たり」と「亭主関白」の2つの表現を紹介し、それぞれの意味と使い方を解説します。
【稼ぎ男に繰り女の類語・言い換え表現】
・夫夫たり、婦婦たり(おっとおっとたり、つまつまたり): 夫婦がそれぞれ自分の役割をしっかりと果たすという意味です。
・亭主関白(ていしゅかんぱく): 主に男性側の視点から、夫が家庭の主導権を握り、妻が夫に従う関係を表します。
「夫夫たり、婦婦たり」の例文
「夫夫たり、婦婦たり」は、夫と妻がそれぞれの役割をしっかりと果たしていることを意味します。夫が夫としての責任を、妻が妻としての役割を全うするという意味合いがあり、バランスの取れた役割分担を強調しています。
D課長の家は、理想的な家庭だよね。
D課長の結婚生活は、夫夫たり、婦婦たりで、お互いの役割をしっかりと果たしているように見えるわ。
この例文では、「夫夫たり、婦婦たり」という言い換え表現を使うことで、夫婦がそれぞれの役割を全うしている様子を示しています。「稼ぎ男に繰り女」と比べて、役割分担がしっかりしており、対等な関係を強調している点が特徴です。
「亭主関白」の例文
「亭主関白」は、家庭内で夫が強い立場を持ち、主導権を握ることを意味します。
夫が外で働き、妻が家事全般を受け持つような家族構成を想定していることが多いですが、実際には夫が威張っているイメージを含むことがあります。
コトハのお父さんは、亭主関白だっていってたよね?
うーん。それは微妙ね。父は、家では「亭主関白だ」って言い張っていたけど、実際は母のサポートなしには生活できないから、母にいいように操られていたような気がするわ。
この表現は、家庭内での男性の立場の強さを示すために使われます。「稼ぎ男に繰り女」と比べて、夫が家庭内で威厳を保つという側面が強調されることが多いです。ただし、実際には妻の支えが重要であるということも示唆されています。
「稼ぎ男に繰り女」の対義語
「稼ぎ男に繰り女」の明確な対義語はありませんが、ここでは、反対の意味を持つ言葉として以下の3つの言葉を紹介します。
【稼ぎ男に繰り女と反対の意味をもつ言葉】
・男女平等:男女が家庭内外で対等に役割を分担する考え方を指します。性別に関わらず、双方が同じ責任と権利を持つことを意味します。
・共働き:夫婦が共に働いて家計を支える形態です。収入を共に得て、家事や育児も分担することが一般的です。
・ライフスタイルの多様化:家庭や個人の生活スタイルが多様化し、固定された役割にとらわれない生き方を意味します。夫婦の役割分担や家庭の在り方が多様であることを示します。
「男女平等」の例文
「男女平等」は、性別にかかわらず、すべての人が平等な権利と機会を持つべきという考え方です。
「稼ぎ男に繰り女」が男女の役割を固定化するのに対し、「男女平等」は、個人の能力や意欲によって機会が与えられるべきという考え方を示します。
うちの会社は、男女で処遇の差はないよね。
私たちの会社では、男女平等を推進していて、女性も男性も平等に昇進の機会が与えられているわね。
性別にかかわらず、誰もが平等に活躍できる社会を目指していることを示しています。
「稼ぎ男に繰り女」が女性を家庭内に限定していたのに対し、「男女平等」は、女性が社会のあらゆる分野で活躍することを支持します。
「共働き」の例文
「共働き」は、男性も女性も共に働き、家事や育児を分担する、現代的な夫婦のあり方を指します。
「稼ぎ男に繰り女」が男性が働き、女性が家庭を守るという固定的な役割分担を想定しているのに対し、「共働き」は、男女が共に社会と家庭の両立を目指すことを示します。
コトハは結婚したらどうしたい?
私だったら、夫婦は共働きで、家事や育児を分担しながら、お互いのキャリアも大切にしていきたいな。
男性も女性も共に働き、家庭生活を両立させていることを示しています。
「稼ぎ男に繰り女」が男性が働き、女性が家庭を守るという固定的な役割分担を想定しているのに対し、「共働き」は、男女が共に社会と家庭の両立を目指すことを示します。
「ライフスタイルの多様化」の例文
「ライフスタイルの多様化」は、人々の生き方や働き方が多種多様になっていることを指します。
「稼ぎ男に繰り女」が一つの固定的なモデルを示していたのに対し、「ライフスタイルの多様化」は、人々がそれぞれの価値観に基づいて自由に生き方を選択できることを示唆しています。
現在の生活では、夫婦の形もいろいろだよね。
そうね。現代社会では、ライフスタイルの多様化が進んで、一昔前の稼ぎ男に繰り女という概念はほとんど当てはまらないかもね。
人々の生き方や働き方が多種多様になっていることを示しています。
「稼ぎ男に繰り女」が一つの固定的なモデルを示していたのに対し、「ライフスタイルの多様化」は、人々がそれぞれの価値観に基づいて自由に生き方を選択できることを示唆しています。
「稼ぎ男に繰り女」の英語表現
「稼ぎ男に繰り女」という日本のことわざは、直接的な英訳が難しい概念です。これは、日本の伝統的な家族観や男女の役割分担が、西洋の文化とは異なる背景を持っているためです。
ここでは、似たような意味を持つ2つの英語表現を紹介し、それぞれの意味と使い方を解説します。
【稼ぎ男に繰り女の英語】
・breadwinner and homemaker:男性が「breadwinner(稼ぎ手)」として外で働き、女性が「homemaker(家庭を守る人)」として家事や育児を担当する形を示します。
・provider and caretaker:provider(提供者)が収入を得る役割を果たし、caretaker(世話をする人)が家庭の管理を担当することを意味します。
「breadwinner and homemaker」の例文
「稼ぎ男に繰り女」を英語で表現した例文を教えて!
"John and Mary have a traditional setup where John is the breadwinner and Mary is the homemaker, managing the household efficiently."のように表現することができます。
日本語訳:ジョンとメアリーは伝統的な形で、ジョンが稼ぎ手でメアリーが家庭を守り、効率よく家事を管理しています。
この例文では、「breadwinner and homemaker」という表現を用いて、家庭内での明確な役割分担を示しています。
「稼ぎ男に繰り女」と同様に、収入を得る者と家事を担当する者の役割が強調されています。
「provider and caretaker」の例文
「稼ぎ男に繰り女」を英語で表現した例文をもう一つ教えて!
"In their family, Tom serves as the provider while Sarah excels as the caretaker, ensuring everything runs smoothly at home."のように表現することができます。
日本語訳:彼らの家庭では、トムが提供者として働き、サラが世話をする人として優れており、家庭が円滑に回るようにしています。
この例文では、「provider and caretaker」という表現を使用しています。この表現もまた、「稼ぎ男に繰り女」と似た役割分担を表しており、収入を得る役割と家庭を管理する役割を明確に分けています。
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