三顧之礼(さんこのれい)の正しい意味と使い方5選!例文もわかりやすく解説

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「三顧之礼」とは、「真心から礼儀を尽くして、すぐれた人材を招くこと」という意味があります。

しかし、三顧之礼の意味がわかったところで、その正しい使い方やシチュエーションを理解しておかないと、間違った解釈をしたまま恥ずかしい思いをするかもしれません。

そうならないように、この記事で三顧之礼の意味に加えて、正しい使い方を例文も交えてわかりやすく解説しておりますので、最後まで読んでこれから活用できるようにしてくださいね!

ヒロト

Fさん、高校までサッカーをやっていたんだって。うちの会社のサッカーチームに入ってくれないかな?

コトハ

何度も何度も、心をこめてお願いすれば聞き入れてくれるかもよ。

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目次
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「三顧之礼」の意味とは?わかりやすく解説

「三顧之礼」とは、さんこのれいと読み、真心から礼儀を尽くして、すぐれた人材を招くこと。目上の人が目下の人のところに出向いて礼儀を尽くし、手厚く迎え入れること。という意味があります。

三顧之礼の意味を辞書で調べると、このように解説されております。

【三顧之礼の意味】

  • 真心から礼儀を尽くして、すぐれた人材を招くこと。また、目上の人が、ある人物を信任して手厚く迎えること。

    「顧」は訪ねる、訪れること。
goo辞書より引用

「三顧之礼」の意味

三顧之礼(さんこのれい)とは、相手を非常に丁重に迎え入れるために、何度も訪問や依頼を繰り返すことを指します。特に、重要な人材や協力者を得るために、こちらから誠心誠意の姿勢を示し、何度も頭を下げてお願いする場面で使われます。
この言葉は、三国志の有名なエピソードに由来しており、非常に敬意を持って迎え入れる態度を表現しています。

「三顧之礼」の意味の概要

三顧之礼の背景には、劉備(りゅうび)が諸葛亮(しょかつりょう)を自分の軍師として迎え入れるために、何度も彼のもとを訪れたという逸話があります。この行動が示すのは、ただの頼み事ではなく、心からの敬意と信頼を持って相手を求める姿勢です。
そのため、この言葉は、重要な人や専門家を迎え入れる際の、最大級の礼儀を表現するのに適しています。

ヒロト

「三顧之礼」ってどんなことを意味するの?もう少し詳しく教えて!

コトハ

三顧之礼とは、とても大切な人材を手に入れるために、何度も頭を下げて丁寧にお願いすること を意味する四字熟語です。

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「三顧之礼」の語源や由来

三顧之礼の語源や由来は以下のとおりです。

【三顧之礼の語源や由来】

  • 三顧の礼は、黄巾の乱を平定し一大軍勢を築いていた劉備が、無位無官かつ大幅に年下の(どう捉えても格下の)諸葛亮を軍師として迎え入れるために、諸葛亮の住まう庵を3度も訪ねた、という故事が由来となっている。
weblio辞書より引用

「三顧之礼」の語源や由来

「三顧之礼」という言葉の語源は、中国の歴史に登場する「三国志」という物語にあります。この物語は、三国時代の有名な武将たちが活躍したエピソードを集めたものです。その中でも特に有名なのが、劉備(りゅうび)と諸葛亮(しょかつりょう)の話です。

劉備は、三国志の時代において、自分の国を強くするために、優れた軍師(軍の戦略を考える人)を探していました。そこで、彼は諸葛亮という非常に頭の良い人物の噂を聞きつけ、ぜひ自分の仲間に加えたいと考えました。しかし、諸葛亮は当時、自分の家で静かに暮らしていて、誰かの部下になることにあまり興味がありませんでした。

それでも劉備は諦めず、わざわざ諸葛亮の家に三度も訪問し、自分の真剣な思いを伝えました。最初の二回は諸葛亮に会えなかったものの、三度目の訪問でようやく彼に会うことができました。この誠実さと熱意に心を動かされた諸葛亮は、ついに劉備の仲間になることを決意します。

このエピソードから、「三顧之礼」という言葉は、相手を大切に思い、何度も丁寧にお願いすることで、その誠意が伝わる様子を表すようになりました。劉備のように、相手の価値を理解し、敬意を持って何度も訪ねる姿勢が、この言葉の背後にある大切な意味なのです。

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「三顧之礼」の使い方を例文でわかりやすく解説

それでは、「三顧之礼」の正しい使い方を具体的にイメージできるようわかりやすい例文をご紹介します。

ヒロト

三顧之礼ってどういう場面で使ったりするの?

コトハ

「三顧之礼」は、ビジネスや人間関係において、特に尊重したい人物を迎える際に使われます。

三顧之礼

「三顧之礼」を使う場面は、次のような状況が考えられます。

三顧之礼がよく使われる場面の一例
  • 重要な役職に就いてもらいたい人物を迎えるとき。
  • 専門家や顧問にお願いをする際に、誠意を示すとき。
  • 友人や仲間を何度も丁寧に誘うとき。
  • ビジネスで、重要な取引先に何度も訪問して信頼を得たいとき。
  • 困難なプロジェクトにおいて、協力者を得るために誠意を示すとき。

「三顧之礼」を使う際には、以下の注意点に気をつけましょう。

使う時の注意点
  • 相手に対する敬意を強調する:この言葉は、相手を非常に尊重していることを表現するため、軽い場面では使わないようにしましょう。
  • 誠意が伝わるようにする:言葉だけでなく、実際の行動も伴ってこそ、この言葉の意味が伝わります。
  • 無理に使わない:この表現は特別な状況で使うものであり、日常会話で無理に使うと、かえって違和感を与えることがあります。

三顧之礼の例文①

この例文は、会社が新しいプロジェクトに参加してもらいたい専門家に何度も足を運び、ようやく協力を得ることができた場面を表しています。

ヒロト

新プロジェクトに、有名コンサルタントのYさんが参加するなんて、すごいね!

コトハ

そうね。「新しいプロジェクトの成功には彼の協力が不可欠だと考え、三顧之礼を尽くしてようやく承諾を得ることができた。」と課長が言っていたわ。

ヒカル

会社側が何度もその専門家を訪問し、誠意を持ってお願いした結果、協力を得ることができた様子を表現しています。「三顧之礼」を使うことで、その過程での丁寧な対応や誠意が強調されています。

三顧之礼の例文②

この例文は、学校で開催されるイベントに有名な卒業生を招待するために、何度も依頼を重ねた結果、参加を承諾してもらえた場面です。

ヒロト

この秋の文化祭に、パリ五輪で金メダルをとった卒業生のHさんが来るんだって!すごいね!

コトハ

ホントすごい!学校のイベントに参加してもらうために、校長先生が三顧之礼を尽くしてお願いした結果、ようやくHさんの参加が決定したそうよ。

ヒカル

学校側が有名な卒業生に対して何度も丁寧にお願いをし、ようやく参加を得られたことを強調しています。相手への敬意と誠意を表すために「三顧之礼」が適切に使われています。

三顧之礼の例文③

この例文は、上司が特別なプロジェクトに部下を参加させるために、何度も説得して参加を承諾してもらった場面を表しています。

ヒロト

今回のプロジェクトに他の部署のNさんが特別参加するんだって、すごいね!

コトハ

Nさんは、このプロジェクトの最高の戦力よね。B課長が、三顧之礼を尽くして説得し、ついに難しいプロジェクトへの参加を承諾してもらったそうよ。

ヒカル

上司が部下に対して丁寧に何度もお願いし、誠意を持って説得した結果、部下がプロジェクトに参加することを決意した様子を表現しています。「三顧之礼」を使うことで、上司の熱意と誠実さが強調されています。

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「三顧之礼」の言い換え表現を例文を使ってわかりやすく解説

「三顧之礼」は、相手に対して何度も丁寧にお願いをする際に使われる表現ですが、日常の言葉で言い換えると、もっとシンプルに表現できます。ここでは、2つの言い換え表現を紹介します。

【三顧之礼の言い換え表現】

・何度もお願いする

・何度も足を運ぶ

「何度もお願いする」の例文

「何度もお願いする」は、そのままの意味で、相手に対して繰り返しお願いすることを表します。特に、相手に対する敬意や誠意を示したいときに使うと良いでしょう。これは「三顧之礼」と似ていますが、よりシンプルで日常的な表現です。

ヒロト

今回のプロジェクト、Lさんが参加するんだって!

コトハ

プロジェクトに参加してもらうために、Lさんに何度もお願いした結果、ようやく承諾してもらえたそうよ。

ヒカル

この例文では、会社がある人物にプロジェクトへの参加を依頼し、何度もお願いした結果、承諾を得ることができた場面を描いています。「何度もお願いする」は、相手に対して繰り返し頼み続けることで、誠意を示したいときに使います。「三顧之礼」よりもカジュアルなニュアンスがあり、日常的な場面で使いやすい表現です。

「何度も足を運ぶ」の例文

「何度も足を運ぶ」は、相手に会うために何度も訪問することを意味します。これは、相手に対する真剣な思いや、お願いしたい気持ちを強調したいときに使います。「三顧之礼」と同じく、何度も訪問することで誠意を示すという点で類似していますが、こちらも日常的に使いやすい表現です。

ヒロト

営業部のAさん、また新規で大企業を顧客として獲得したらしいね。

コトハ

Aさんは、新しい顧客を獲得するために、何度も足を運んで信頼を得ることができたんだ。って言っていたわ。

ヒカル

この例文では、営業担当者が新しい顧客を得るために何度も訪問し、その結果として信頼を得た場面を表現しています。「何度も足を運ぶ」は、単に訪問するだけでなく、相手に対する真剣な姿勢や熱意を示したいときに使います。

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「三顧之礼」の類義語

「三顧之礼」の類義語を辞書で調べると以下の通りです。

【三顧之礼の類義語】

  • 三微七辟(さんちょうしちへき):礼儀を尽くして優秀な人材を招くこと。
  • 草廬三顧(そうろさんこ):立場が上の人が礼を尽くし、優れた人材を招くこと。
goo辞書より引用

「三微七辟」の例文

三徴七辟(さんちょうしちへきとは、古代中国において、特別な才能を持つ人を何度も繰り返し招き入れることを表す言葉です。この言葉は、非常に優れた人材がその才能を必要とされるたびに招かれる様子を示しています。具体的には、周囲から何度も要請されることで、その人の重要性が強調されるという意味があります。

ヒロト

Dさん、有名企業からヘッドハンティングされて転職するらしいね。

コトハ

そう、やっぱりね。彼は、その卓越した知識と経験から、まさに三徴七辟のように各企業から引く手あまただったらしいもののね。

ヒカル

この例文では、その優れた才能ゆえに、多くの企業から繰り返し招かれている様子を描いています。「三徴七辟」は、非常に高く評価されている人材に対して、多くの組織や個人が何度も招請する状況で使われる言葉です。「三顧之礼」と同じく、相手の重要性を強調する場面で使うことができますが、より才能や知識に焦点を当てた表現です。

「草廬三顧」の例文

草廬三顧そうろさんこ)は、もともと「三顧之礼」と同じエピソードから来た言葉で、劉備が諸葛亮を迎え入れるために彼の草廬(かやぶき屋根の家)を三度訪れたことに由来します。この言葉は、相手に対して非常に丁寧に、何度も訪問してお願いをすることを表します。

ヒロト

あの、優秀なEさんが、今回のプロジェクトに特別参加するんだね!

コトハ

そうなのよ。新しいプロジェクトの成功には彼の力が必要不可欠だと考え、課長が草廬三顧の思いで何度も訪問を重ねて了解を得たそうよ。

ヒカル

この例文では、プロジェクトの成功に必要な人物を迎え入れるために、何度もその人を訪問した様子を描いています。「草廬三顧」は、「三顧之礼」と非常に近い意味を持ちますが、特に相手がまだ無名であったり、隠れた才能を持っている場合に使われることが多いです。この表現は、相手に対する深い敬意と誠意を示す場面で使うのに適しています。

「三顧之礼」の対義語

「三顧之礼」は、相手を非常に丁寧に何度もお願いすることを意味しますが、明確な対義語は存在しません。
しかし、反対の意味を持つ言葉として、「傲岸不遜(ごうがんふそん)」と「慇懃無礼(いんぎんぶれい)」が挙げられます。これらの言葉は、相手に対して丁寧さや敬意を欠いた態度を示す場合に使われます。

【三顧之礼の対義語】

  • 傲岸不遜(ごうがんふそん):言葉や態度などが丁寧すぎるため、かえって無礼であること。

  • 慇懃無礼(いんぎんぶれい):おごり高ぶって態度が横柄であること。
Domaniより引用

「傲岸不遜」の例文

傲岸不遜(ごうがんふそん)とは、非常に偉そうで、他人に対して尊大な態度を取ることを指します。この言葉は、相手に対する敬意がなく、あたかも自分が他人よりも優れているかのように振る舞う様子を表します。丁寧にお願いする「三顧之礼」とは正反対の態度です。

ヒロト

こんなこと言いたくないけど、Nさんっていつも偉そうにしてるよね。

コトハ

そうね。彼は傲岸不遜な態度で、周りの人々からの助言を一切聞き入れないわね。

ヒカル

この例文では、非常に偉そうな態度を取り、他人の意見や助言を無視している人の様子が描かれています。「傲岸不遜」は、相手に対する敬意や謙虚さが全くなく、自分の考えだけを押し通すような状況で使われます。「三顧之礼」のような誠意とは真逆の態度を示しています。

「慇懃無礼」の例文

慇懃無礼(いんぎんぶれい)とは、一見丁寧な態度を取っているように見えますが、実際には相手を見下したり、内心では軽んじていることを意味します。この言葉は、表面的には礼儀正しい振る舞いをしながらも、心の中では敬意がない様子を表します。「三顧之礼」のような真心とは逆の意味を持ちます。

ヒロト

コトハ、なんだか機嫌悪いね。

コトハ

そうよ!Wさんの慇懃無礼な言い方に、私は内心、侮辱されたような気持ちになったのよ!

ヒカル

この例文では、ある人物が表面上は丁寧に話しているものの、その言葉に隠れた軽蔑や侮蔑が感じられた状況を描いています。「慇懃無礼」は、相手に対する表面上の礼儀を保ちながらも、内心では敬意を欠いている場面で使われます。これは、心からの誠意を持って接する「三顧之礼」とは大きく異なります。

「三顧之礼」の英語表現

「三顧之礼」は、日本語特有の表現ですが、英語でも同じような意味を持つ表現を使うことができます。
ここでは、2つの英語表現を紹介し、それぞれの意味と使い方を解説します。

【三顧之礼の英語】

  • showing special courtesy:特別な礼儀を示す。
  • with all eagerness:心から熱心に。
weblio辞書より引用

showing special courtesy 」の例文

「showing someone special courtesy」とは、誰かに特別な礼儀や丁寧さを示すことを意味します。この表現は、相手に対して非常に丁寧な対応をすることで、その人を特別に扱っていることを強調する場合に使われます。「三顧之礼」のように、何度も丁寧にお願いをすることで、相手に対する敬意を示す状況に適しています。

ヒロト

「三顧之礼」を英語で表現した例文を教えて!

コトハ

“I was showing him special courtesy by visiting his office three times to convince him to join our team.”のように表現することができます。

日本語訳:私は彼を特別に待遇して、彼がチームに参加するよう説得するために、3回も彼のオフィスを訪れました。

ヒカル

この例文では、ある人物が何度も相手を訪問し、特別な礼儀を持ってお願いをした状況が描かれています。「三顧之礼」のような、誠意と敬意を持って相手に接する場面で「showing someone special courtesy」という表現が使えます。

with all eagerness 」の例文

「with all eagerness」は、非常に熱心に、全力を尽くして何かを行うことを意味します。この表現は、強い意志や願望を持って、何度も繰り返し努力する状況で使われます。「三顧之礼」のように、熱意を持って相手に接する場面にふさわしい表現です。

ヒロト

「三顧之礼」を英語で表現した例文をもう一つ教えて!

コトハ

“She visited the professor with all eagerness, hoping to gain his mentorship for her research project.”のように表現することができます。

日本語訳:彼女は研究プロジェクトの指導を得るために、熱心に教授を何度も訪問しました。

ヒカル

この例文では、ある学生が自分の研究プロジェクトのために教授を何度も訪問し、熱意を持ってお願いをしている様子が描かれています。「with all eagerness」は、強い熱意を持って相手に働きかける場面で使われる表現であり、「三顧之礼」の精神に通じるものがあります。

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