「至誠」とは、「きわめて誠実なこと」という意味があります。
しかし、至誠の意味がわかったところで、その正しい使い方やシチュエーションを理解しておかないと、間違った解釈をしたまま恥ずかしい思いをするかもしれません。
そうならないように、この記事で至誠の意味に加えて、正しい使い方を例文も交えてわかりやすく解説しておりますので、最後まで読んでこれから活用できるようにしてくださいね！
ヒロトいつも至誠の心で接したいね。
コトハいつも誠実でね。
「至誠」の意味とは？わかりやすく解説
「至誠」とは、しせいと読み、きわめて誠実なこと。という意味があります。
至誠の意味を辞書で調べると、このように解説されております。
【至誠の意味】
goo辞書より引用
- きわめて誠実なこと。また、その心。まごころ。「—の人」
「至誠」の意味
至誠（しせい）とは、心の底から真心を尽くすことや、誠実な気持ちを持って行動することを指します。この言葉は、「至（いたる）」と「誠（まこと）」という漢字が組み合わされており、「最も誠実な心」という意味を持っています。単なる誠実さではなく、誰にも負けないほどの真心を込める、という強い意志を含んでいます。
「至誠」の意味の概要
「至誠」は、特に人間関係や仕事の場面で重視される価値観です。自分の利益や損得勘定を超えて、誠実に他者や目標に向き合う姿勢が求められる場面でよく使われます。たとえば、信頼関係を築くためや、約束を守る際に、自分の「至誠」を示すことが大切です。
ヒロト「至誠」ってどんなことを意味するの？もう少し詳しく教えて！
コトハ「至誠」とは、心の底から誠実で、嘘偽りなくまっすぐな気持ちのことを言います。単に「誠実」と言うよりも、より深く心の奥底から湧き出るような誠実さを表す言葉です。
「至誠」の語源や由来
至誠の語源や由来は以下のとおりです。
【至誠の語源や由来】
日向学院より引用
- もともと中国の孟子の言葉で、「精一杯の誠意で相手に接すれば、それで心を動かされない人はいない。すなわち人を動かそうと思ったら、真心を持って精一杯の心で接するべし」という意味です。
「至誠」の語源や由来
「至誠」という言葉の語源は、中国の古い思想や哲学に由来しています。特に、儒教の教えの中で大切にされてきた概念です。儒教の教えでは、人が誠実であることが最も重要な徳のひとつとされており、その「誠実さ」を極限まで高めたものが「至誠」と考えられています。
「至誠」という言葉が初めて記されたのは、中国の古典『孟子（もうし）』の中で、「至誠にして動かざる者は未だこれあらざるなり」という一文です。これは、「真心を尽くせば、必ず相手の心を動かすことができる」という意味で、誠実な心を持って行動することの大切さを表しています。
このように「至誠」は、相手に対して真心を込めて接することの重要性を強調しており、古代から現代まで人々にとって大切な考え方として受け継がれてきました。
ヒカル「至誠にして動からざる者は未だこれあらざるなり」（至誠而不動者未之有也）」という言葉は、吉田松陰が座右の銘としていたことでも知られています。
「至誠」の使い方を例文でわかりやすく解説
それでは、「至誠」の正しい使い方を具体的にイメージできるようわかりやすい例文をご紹介します。
ヒロト至誠ってどういう場面で使ったりするの？
コトハ「至誠」という言葉は、ビジネスや教育、友人関係、さらには家族の絆など、あらゆる人間関係の場で使われます。特に、リーダーシップや大切な約束を果たす際に、この言葉が登場します。「至誠」を示すことによって、相手からの信頼を得ることができ、その関係はより深くなります。
「至誠」という言葉は、以下のような場面でよく使われます。
- ビジネスの場面: 真心を込めた対応や、誠実な姿勢を強調したいとき。
- 友人や家族との会話: 相手に対して誠実に接しようとするとき。
- リーダーシップを発揮するとき: 部下やチームメンバーに対して、誠意を示しながら導く場合。
- 教育の場: 生徒や学生に対して、真心を持って教え、支えるとき。
- 感謝や謝罪の気持ちを表すとき: 感謝や謝罪を心から伝えたい場合。
「至誠」を使う際には、以下の点に注意が必要です。
- 過度に使わない: 「至誠」は重みのある言葉なので、何気ない場面では使わない方が良いです。
- 嘘のない場面で使う: この言葉は、真心や誠実さを表すため、軽率に使うと信頼を失うことがあります。
- フォーマルな場面が適している: 特にビジネスや重要な会話で使用されることが多いので、適切な状況で使いましょう。
至誠の例文①
この例文では、ビジネスの場面で「至誠」を使っています。クライアントや顧客に対して、誠実に対応する姿勢を強調したいときに使われます。
ヒロト私たちは常に至誠の心をもってお客様に対応し、信頼を築いています。
コトハ真心を尽くすことが大切ね。
ヒカルこの文章は、ビジネスにおいて誠実さと信頼が重要であることを伝えています。「至誠の心」は、真心を尽くした対応を意味し、相手との信頼関係を強調しています。
至誠の例文②
ここでは、友人同士の会話で「至誠」を使っています。友人に対して本当の気持ちを伝えたいときに使える表現です。
ヒロト至誠の気持ちで支えるから、どんなことでも相談してほしい。
コトハうん。ありがとう！
ヒカルこの例文は、真心から友人を支えたいという強い意志を表現しています。「至誠の気持ち」は、相手に対する誠実なサポートを意味します。
至誠の例文③
この例文では、感謝の気持ちを伝える際に「至誠」を使っています。心からの感謝を示したいときに用いられる表現です。
ヒロトご助力に対して、至誠の感謝を申し上げます。
コトハ心から感謝しているのね。
ヒカルこの文章は、相手に対して真心からの感謝を伝えています。「至誠の感謝」は、単なる感謝ではなく、心の底からの深い感謝の意を示しています。
「至誠」の言い換え表現を例文を使ってわかりやすく解説
「至誠」には以下のような言い換え表現があります。
【至誠の言い換え表現】
weblio辞書より引用
- 真面目 （まじめ）：うそやいいかげんなところがなく、真剣であること。本気であること。
- 真正直（ましょうじき）：少しもうそのないこと。本当に正直なこと。
「真面目 」の例文
真面目（まじめ）は、誠実に物事に取り組む姿勢を表す言葉です。何事にも真剣に取り組み、責任感を持って行動する様子を示します。真面目な人は、コツコツと努力を積み重ね、他人を信頼させることができます。
例えば、職場での会話の中で「至誠」を「真面目」と言い換えることができます。真剣に仕事に取り組んでいることを強調したいときに使えます。
ヒロト彼は常に真面目に仕事に取り組んでおり、上司からの信頼も厚い。
コトハ同僚や後輩からも信頼されているわね。
ヒカルこの例文では、「至誠」の代わりに「真面目」が使われています。「真面目」は誠実に物事に取り組む姿勢を強調している一方、「至誠」は心の底からの真心を示すため、ニュアンスがやや異なります。
「真正直」の例文
真正直（ましょうじき）とは、非常に正直で、まっすぐな態度を示す言葉です。どんなことでも正面から向き合い、嘘やごまかしがないことを強調します。「至誠」と同様に、誠実な気持ちを表す言葉ですが、特に正直さに重きを置いています。
例えば、友人との会話の中で、正直に相手に向き合う姿勢を表現する際に「至誠」を「真正直」と言い換えることができます。
ヒロト彼は自分の考えを真正直に述べるので、議論が白熱することもある。
コトハそうね、正直過ぎて怖いくらいね。
ヒカルこの例文では、「至誠」の代わりに「真正直」が使われています。「真正直」は、特に相手に対して正直で嘘がない態度を強調しています。「至誠」は誠実さや真心を広く示すのに対し、「真正直」はその中でも特に正直さやまっすぐな態度を強調する表現です。
「至誠」の類義語
「至誠」の類義語を辞書で調べると以下の通りです。
【至誠の類義語】
goo辞書より引用
- 誠実(せいじつ)：真心がこもっていること。
- 篤実(とくじつ)：誠実で信頼できること。
- 真摯(しんし)：真剣で誠実な態度。
「誠実」の例文
誠実（せいじつ）は、嘘をつかず、正直で真心を持って行動することを指します。相手に対して裏表なく接し、信頼されるような行動を示す言葉です。「至誠」と似ていますが、より一般的に使われ、日常生活やビジネスの場でも幅広く使える表現です。
ヒロト彼はいつも誠実に仕事に取り組んでいるので、周囲から信頼されている。
コトハとても正直で信頼できる人よね。
ヒカルこの例文では、「誠実」という言葉を使うことで、彼が仕事に対して真摯で、責任感を持って取り組んでいる様子が分かります。「至誠」と言い換えても意味は通じますが、「誠実」の方が、彼の日常的な行動や態度が信頼に繋がっているというニュアンスが強くなります。
「篤実」の例文
篤実（とくじつ）は、誠実で、心があたたかく、他人に対して親切に接することを意味します。特に、長期的に誠実であることや、落ち着いた信頼感を与える人を指す際に使われます。「至誠」と比べると、他者に対してじっくりと誠意を示すニュアンスがあります。
ヒロト彼は篤実な性格なので、困っている人がいれば必ず助けてくれる。
コトハとても優しくてあたたい人ね。
ヒカルこの例文では、「篤実」という言葉を使うことで、彼の温かい心や思いやりの深い性格が分かります。「至誠」と言い換えても意味は通じますが、「篤実」の方が、行動に人間的な温かみを感じさせるニュアンスが強くなります。
「真摯」の例文
真摯（しんし）とは、何事にも真剣に向き合い、誠実に取り組む姿勢を指す言葉です。物事を軽く見ず、一つ一つに真剣に向き合う態度が強調されます。「至誠」と似ていますが、「真摯」は特に態度や姿勢がまっすぐで真剣であることを強調しています。
仕事や学びに真剣に向き合う態度を示す場面でよく使われます。
ヒロト彼は音楽に対して真摯な姿勢で取り組んでおり、素晴らしい作品を生み出している。
コトハ彼の音楽にかける思いが伝わってくるわね。
ヒカルこの例文では、「真摯」という言葉を使うことで、音楽に対して深い情熱と尊敬の念を持って取り組んでいる様子が分かります。「至誠」と言い換えても意味は通じますが、「真摯」の方が、彼の芸術に対する姿勢がより深く、真剣であるというニュアンスが強くなります。
「至誠」の対義語
「至誠」には、以下のように反対の意味をもつ言葉があります。
【至誠の対義語】
対義語辞典より引用
- 偽善（ぎぜん）：うわべをいかにも善人らしく見せかけること。また、そういう行為。
「偽善」の例文
偽善(ぎぜん)とは、表面的には善意や誠実さを装いながら、実際には心の中にその気持ちがないことを指します。つまり、見せかけだけの誠実さや、他人に良く思われたいがために、嘘の行動を取ることです。
「偽善」は、人前で良い人を装ったり、心の中に本当の誠意がないときに使われる言葉です。特に、他人の目を気にして行動している場合に使用されます。
ヒロト彼の行動は偽善的で、裏では利益しか考えていないことが明らかだった。
コトハいい人そうにふるまっていたけどね。
ヒカルこの例文では、「偽善」が他人に対して表面だけの良い行動を示している様子を表しています。「至誠」が心からの真心を示すのに対し、「偽善」はその逆で、内心には誠意がないことを意味しています。偽善的な行動は信頼を失う原因にもなり、人間関係を悪化させることがあります。
「至誠」の英語表現
「至誠」の英語表現を辞書で調べると以下の通りです。
【至誠の英語】
weblio辞書より引用
- sincerity：正直、表裏のないこと。
- devotion：献身や専心、忠誠心。
「sincerity」の例文
「sincerity」は、「誠実さ」や「真心」を表す英語の表現です。「至誠」に近い意味を持ち、相手に対して偽りなく、真心を込めて行動することを示します。仕事や人間関係で相手に対して誠意を伝えたいときに使うことができます。
ヒロト「至誠」を英語で表現した例文を教えて！
コトハ"I always try to show sincerity in my actions to earn the trust of my colleagues."のように表現することができます。
日本語訳：私はいつも同僚の信頼を得るために、行動に誠意を込めるよう努めています。
ヒカルこの例文では、「sincerity」が職場での信頼を築くための誠実な態度を表しています。「至誠」のように、心からの誠意を示すことが重要な場面で使える表現です。
「devotion」の例文
「devotion」は、ある物事や人に対して深い愛情や献身を表す言葉です。「至誠」の中でも、特に一途に心を尽くして捧げるニュアンスが強い表現です。特に、何かに真心を込めて努力し続ける姿勢を表す場面でよく使われます。
ヒロト「至誠」を英語で表現した例文をもう一つ教えて！
コトハ"Her devotion to her family is truly admirable."
日本語訳：彼女の家族に対する献身は本当に称賛に値します。
ヒカルこの例文では、「devotion」が家族に対して深い愛情や誠意を持って接している様子を表しています。「至誠」と同様に、真心からの行動を示すことができますが、特に長期的な献身や愛情を強調する際に使われる表現です。
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