「夙夜夢寐」とは、「一日中。朝から晩までいつもいつも。また、寝ても覚めても思うこと。」という意味があります。
しかし、夙夜夢寐の意味がわかったところで、その正しい使い方やシチュエーションを理解しておかないと、間違った解釈をしたまま恥ずかしい思いをするかもしれません。
そうならないように、この記事で夙夜夢寐の意味に加えて、正しい使い方を例文も交えてわかりやすく解説しておりますので、最後まで読んでこれから活用できるようにしてくださいね!
夙夜夢寐に思っていることってある?
そうね、今はそれほど思い続けていることはないな。
「夙夜夢寐」の意味とは?わかりやすく解説
「夙夜夢寐」とは、しゅくやむびと読み、一日中。朝から晩までいつもいつも。また、寝ても覚めても思うこと。という意味があります。
夙夜夢寐の意味を辞書で調べると、このように解説されております。
【夙夜夢寐の意味】
goo辞書より引用
- 一日中。朝から晩までいつもいつも。また、寝ても覚めても思うこと。一日中、頭を離れず思い続けること。
▽「夙夜」は早朝から夜遅くまで。一日中。「寐」はねる意。「夢寐」は寝て夢を見ること。寝ている間のこと。
「夙夜夢寐」の意味
夙夜夢寐(しゅくやむび)は、「朝から夜まで夢の中でも」という意味を持ち、何かに対して一日中ずっと思い続けている様子を表す言葉です。特に強い関心や想いを抱き続けている状態を示し、心が休まらないような情熱や執念を感じさせます。
「夙夜夢寐」の意味の概要
この言葉は「夙夜(しゅくや)=朝から夜まで」と「夢寐(むび)=夢の中でも」の二つの熟語が組み合わさってできています。つまり、ただの日常だけでなく、夢の中にまでも想いが及ぶほどの強い気持ちを表現します。恋愛や仕事、目標に対する執念や愛情を形容する際によく使われます。
「夙夜夢寐」ってどんなことを意味するの?もう少し詳しく教えて!
「夙夜(しゅくや)」は「早朝から夜遅くまで」という意味、「夢寐(むび)」は「寝ている間」という意味です。つまり、「夙夜夢寐」は、早朝から夜遅くまで、そして寝ている間も、あることを常に意識し、考え続けているという、とても強い執着心や関心を表す言葉なのです。
「夙夜夢寐」の語源や由来
夙夜夢寐の語源や由来は以下のとおりです。
「夙夜夢寐」の語源や由来
「夙夜夢寐」の語源や由来となった、故事などはありませんが、この言葉は漢字の意味が組み合わさってできています。
「夙夜(しゅくや)」は、「朝早くから夜遅くまで」という意味を持ちます。これは、時間の流れを一日中、つまり朝から晩まで続ける様子を表現する言葉です。そして「夢寐(むび)」は、「夢の中」という意味です。これは、眠っている間でも心が落ち着かない状態を表します。
これらの二つの言葉が一緒になることで、「朝から晩まで、夢の中でも想いが続いている」という意味になります。漢字の持つ意味を考えると、何かに対して絶えず思いを寄せる気持ちや、寝ても覚めてもそのことを考え続けるような強い情熱が伝わってきます。このように、「夙夜夢寐」は漢字一つ一つの意味が集まって作られた表現です。
「夙夜夢寐」の使い方を例文でわかりやすく解説
それでは、「夙夜夢寐」の正しい使い方を具体的にイメージできるようわかりやすい例文をご紹介します。
夙夜夢寐ってどういう場面で使ったりするの?
「夙夜夢寐」は、強い願望や執着を抱いている場面で使われます。例えば、試験に向けて勉強に専念している人や、ずっと片思いをしている人の心情を表現するのに適しています。また、夢や目標を持ち、それに向かって努力を惜しまない姿勢や情熱を強調したい時にも使用されることが多いです。この表現を使うことで、相手に対する熱意や強い思いを印象的に伝えることができます。
「夙夜夢寐」は、強い思いや熱意が一日中心から離れない様子を表す言葉で、以下のような場面で使われます。
- 大切な試験や大会に向けて、一生懸命に努力している時。
- 好きな人のことが頭から離れない時。
- 長い間、叶えたい夢や目標を持ち続けている時。
- 家族や友人の健康や安全を心配している時。
- 仕事やプロジェクトの成功に向けて、日々考え続けている時。
- 「夙夜夢寐」は、真剣で強い思いがある場合に使うのが適切です。軽い気持ちでは合いません。
- 他人への感謝や軽い願望には使わないようにしましょう。熱意や執着が必要な表現です。
- 何かをずっと考えすぎて、心が休まらない様子を表すため、良い面だけでなく、心配や不安を伴う状況でも使えます。
夙夜夢寐の例文①
大事な試験が近づいてきて、毎日勉強に打ち込んでいる様子を表現しています。
彼女は試験に合格するために夙夜夢寐の思いで勉強している。
今は、試験に合格することしか考えられないのね。
この例文では、彼女が試験の合格を目指し、朝から夜まで、そして夢の中でも勉強のことを考えている様子を表しています。真剣に目標に向かって努力している状況をわかりやすく伝えています。
夙夜夢寐の例文②
ずっと好きな人のことが頭から離れず、日々その人を想っている様子を表現しています。
彼女のことを考えると、いつもドキドキしてしまう。寝ても覚めても彼女のことが頭から離れず、まさに夙夜夢寐の状態だ。
恋愛の初めはそんなものよね。私も初めは彼のことばかり考えていたもの。
この例文では、彼が好きな人を想い続け、日常生活でも夢の中でもその人のことを考えている様子を示しています。強い恋愛感情や執着があることを表すのにぴったりの表現です。
夙夜夢寐の例文③
悩みを抱えている状況を表す例文です。
先日の失敗がずっと気になっていて、夜も眠れない。この悩みから逃れることができず、夙夜夢寐の状態が続いている。
そんなに悩まないで、次はがんばりましょう!
「夜も眠れない」や「悩みから逃れることができない」といった具体的な状況と、「夙夜夢寐」という言葉が結びつくことで、心の苦しみを表現しています。
「夙夜夢寐」は、あることに対する強い思い入れや執着心を表す言葉です。目標達成、恋愛、悩みなど、様々な場面で使うことができます。
「夙夜夢寐」の言い換え表現を例文を使ってわかりやすく解説
「夙夜夢寐」は、ある物事についてずっと考えている状態を表す強い表現です。ここでは、もっと日常で使いやすい表現を2つ紹介します。これらの言い換え表現は、日常生活でも自然に使えるため、状況に応じて使い分けると便利です。
【夙夜夢寐の言い換え表現】
・一日中考える
・夢にまで見る
「一日中考える」の例文
「一日中考える」は、あることがずっと頭にあって、朝から晩まで意識している様子を表しています。「夙夜夢寐」と似ていますが、少し軽いニュアンスで、もう少し親しみやすい言い回しです。
大事な大会を前にして、一日中そのことが頭から離れない様子を表現しています。
彼はサッカーの試合のことを一日中考えていた。
「今回は絶対に勝つ!」って意気込んでいたものね。
この例文では、サッカーの試合に向けて心が集中していることを示しています。「夙夜夢寐」ほどの強い執着や深い想いではなく、日常的に使いやすい表現です。試合への熱意や期待が伝わりつつ、あまり堅苦しくない言い方です。
「夢にまで見る」の例文
「夢にまで見る」は、ある物事に対して強く意識しているために、寝ている間でもそのことが夢に出てくることを表現します。これも「夙夜夢寐」と似ていますが、日常会話での表現で、少し軽いニュアンスを持っています。
ずっと憧れている人に会いたい気持ちが強く、寝ている時にまで夢に出てくる様子を表しています。
彼女は好きなアイドルに会うことを夢にまで見ていた。
彼女、あのアイドルに夢中だものね。
この例文では、好きなアイドルに会いたい気持ちが非常に強く、その人のことを寝ても覚めても考えている様子を表しています。「夙夜夢寐」よりも親しみやすく、日常的な使い方ができるため、特定の出来事や人に対する強い憧れや想いを伝えるのにぴったりです。
「夙夜夢寐」の類義語
「夙夜夢寐」は、あることをずっと考えている状態を表しますが、これと似た意味を持つ言葉に「二六時中」と「四六時中」があります。これらも「一日中いつも」という意味で使われ、日常の場面でもよく見られます。それぞれの言葉の意味と使い方を見ていきましょう。
【夙夜夢寐の類義語】
・二六時中(にろくじちゅう):《昔、1日が12刻であったところから》終日。一日中。また、いつも。
・四六時中(しろくじちゅう):一日中。また、日夜。いつも。昔の「二六時 (にろくじ) 」を今の24時制に直していったもの。
「二六時中」の例文
二六時中(にろくじちゅう)は、「一日中ずっと」という意味です。「二六」は24(時)を意味し、1日のすべての時間を指しています。つまり、朝から晩まで、常に何かを考えたり感じたりしている様子を表す表現です。「夙夜夢寐」と似ている点は、強く心に残る想いや考えが一日中続いていることを示しているところです。
友人のことを気にかけている様子を表現しています。
彼は二六時中、友人のことを心配している。
彼らはとても仲が良いものね。
この例文では、彼が友人のことを朝から晩まで気にかけている様子を表しています。「夙夜夢寐」と同じように、常に誰かのことを思っていることを示していますが、やや柔らかい言い方で、日常的に使いやすい表現です。
「四六時中」の例文
四六時中(しろくじちゅう)も「一日中ずっと」という意味を持ち、24時間いつも何かを考えたり行動していることを表します。この表現も「夙夜夢寐」と似ていて、心がある対象から離れない様子を表現するのに使えますが、こちらの方が日常会話でも親しみやすいです。
大切な試合の結果が気になっている様子を表しています。
彼は四六時中、試合の結果がどうなるか気になって仕方がない。
優勝がかかっている試合だものね。気になるわ。
この例文では、彼が試合の結果が心配で、ずっとそのことが頭から離れない様子を表しています。「夙夜夢寐」ほど強い感情ではなく、もう少し軽い気持ちでも使えるので、日常的な悩みや関心ごとにも適しています。
「夙夜夢寐」の対義語
「夙夜夢寐」の明確な対義語はありませんが、反対の意味をもつことばとして、「無関心」と「無頓着」があります。これらは、心が何かにとらわれず、興味や関心を持たない状態を表しています。夙夜夢寐が何かに心を強く引き寄せられている状態を表すのに対し、これらの言葉は反対に心が動かず、気にかけない様子を表します。
【夙夜夢寐と反対の意味をもつ言葉】
・無関心(むかんしん):関心がないこと。興味を持たないこと。また、そのさま。
・無頓着(むとんちゃく):少しも気にかけないこと。また、そのさま。
「無関心」の例文
無関心(むかんしん)とは、物事に対して興味や関心がまったくない状態を指します。つまり、何かに心が引き寄せられることなく、そのことについて全く意識しない様子です。夙夜夢寐のように、何かを強く思い続ける感情がないため、冷静で心が動かされない状態を示します。
政治に対して関心がなく、選挙にも参加しない状態です。
彼は政治には全く無関心で、選挙にも行ったことがない。
政治は生活に大きく関わっているのにね。
この例文では、彼が政治に興味を持っておらず、全く気にしていない様子を示しています。夙夜夢寐が強く心を引かれる気持ちを表すのに対し、「無関心」は心が全く動かず、興味を持たない状態を表しています。
「無頓着」の例文
無頓着(むとんちゃく)とは、気にするべきことや重要なことについて、あまり気にしない状態を指します。物事に対して「まあいいか」と思ってしまう気持ちや、特に注意を払わずに無関心でいる様子を表します。夙夜夢寐のように執着したり心配したりすることがなく、淡々とした態度です。
テストの結果について全く気にせず、あまり気を配っていない様子を表現しています。
彼はテストの結果に無頓着で、成績がどうであろうと気にしなかった。
テストの点が良くても、悪くても関係ないのね。
この例文では、彼がテストの成績について気にしておらず、どんな結果でも気にしない様子を示しています。夙夜夢寐が何かに対して強い思いや関心を抱き続けるのに対し、「無頓着」は、重要なことであってもあまり気にかけない気持ちを表します。
「夙夜夢寐」の英語表現
「夙夜夢寐」は、日本語ならではの美しい表現で、そのまま英語に訳すのは少し難しい言葉です。しかし、同じような意味を伝える英語表現はいくつかあります。
【夙夜夢寐の英語】
- obsessed with:~で頭がいっぱいである、~に夢中である。
- can't get it out of my mind:~が頭から離れない。
「obsessed with」の例文
「obsessed with」は、何かに「取りつかれる」や「夢中になる」といった意味です。何かを強く思い続けていて、心から離れない状態を表します。「夙夜夢寐」と同じように、頭の中から離れないほど夢中になっているときに使うのにぴったりの表現です。
「夙夜夢寐」を英語で表現した例文を教えて!
"I am obsessed with improving my soccer skills every day."のように表現することができます。
日本語訳:私は毎日サッカーの技術を向上させることに夢中になっている。
この例文では、サッカーの技術向上を目指して、毎日そのことばかり考えている状態を表しています。「夙夜夢寐」と同じように、一つのことに心を集中させている様子を伝えられる表現です。
「can't get it out of my mind」の例文
「can't get it out of my mind」は、「そのことが頭から離れない」という意味で、何かに心を奪われている状態を表します。何度もそのことを考えてしまい、他のことが手につかないようなときに使います。「夙夜夢寐」のように強く意識していることを伝えられる表現です。
「夙夜夢寐」を英語で表現した例文をもう一つ教えて!
"I can't get the upcoming concert out of my mind."のように表現することができます。
日本語訳:私はもうすぐ始まるコンサートのことが頭から離れない。
この例文では、コンサートが楽しみで、そのことばかり考えている様子を表しています。「夙夜夢寐」のように一つのことが気になって仕方がない気持ちを表現できるため、特に強い関心や興味があるときにぴったりの表現です。
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