糊口を凌ぐ(ここうをしのぐ)の正しい意味と使い方5選!例文もわかりやすく解説

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「糊口を凌ぐ」とは、「どうにか暮らしを立てていく」という意味があります。

しかし、糊口を凌ぐの意味がわかったところで、その正しい使い方やシチュエーションを理解しておかないと、間違った解釈をしたまま恥ずかしい思いをするかもしれません。

そうならないように、この記事で糊口を凌ぐの意味に加えて、正しい使い方を例文も交えてわかりやすく解説しておりますので、最後まで読んでこれから活用できるようにしてくださいね!

ヒロト

お腹すいたな。何か食べに行かない?

コトハ

お腹が空いたら、すぐに何か食べることができるって幸せなことね。

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「糊口を凌ぐ」の意味とは?わかりやすく解説

「糊口を凌ぐ」とは、ここうをしのぐと読み、どうにか暮らしを立てていくという意味があります。

糊口を凌ぐの意味を辞書で調べると、このように解説されております。

【糊口を凌ぐの意味】

  • どうにか暮らしを立てていくこと。

    貧しくても粥をすすってなんとか生活していけるということ。
  • 糊口=「糊」は粥のこと。粥をすする。転じて暮らしを立てるの意。
新明解故事ことわざ辞典より引用

「糊口を凌ぐ」の意味

糊口を凌ぐ(ここうをしのぐ)とは、生活費を何とかして得て、生計を立てることを意味します。この表現は、非常に厳しい状況の中でも、何とか生活を維持しようとする様子を強調しています。

「糊口を凌ぐ」の意味の概要

「糊口」とは、文字通り「糊(のり)」を使って口を繋ぐ、つまり最低限の食事を取ることを指します。
この「糊」は、実際にはコメを原料としたでんぷん糊を指し、日本の文化に深く根ざしています。古くから日本では、コメを炊いた粥がでんぷん糊として使われ、特に障子張りなどで接着剤の役割を果たしてきました。

このような背景から、「糊口」は粗末な食事、つまり「粥を食べる」ことを象徴し、それを食べて何とか生き延びるという意味が生まれました。「凌ぐ」は困難を乗り越えるという意味で、これを組み合わせることで、生活が困難な中でも何とか生計を立てていくという意味になります。

ヒロト

「糊口を凌ぐ」ってどんなことを意味するの?もう少し詳しく教えて!

コトハ

糊口を凌ぐとは、「何とか食べていく」「ぎりぎりの生活を送る」という意味の言葉です。生活が苦しく、お金があまりない状態で、何とか生活を維持している様子を表します。

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「糊口を凌ぐ」の語源や由来

糊口を凌ぐの語源や由来は以下のとおりです。

【糊口を凌ぐの語源や由来】

  • 「粥を食べる」ことを指し、総じて「粗末な食事」のことを意味する「糊口」に、接着剤の「糊(のり)」という字が用いられている背景には、日本独自のコメ文化があります。

    コメは古くからでんぷん糊の原料として、日本人の生活の中で日常的に用いられる接着剤の役割を果たしてきました。特に粥状になったコメは障子張りに最適な接着剤で、ガラス戸のない時代においては各家庭の必需品であったといえます。

    そのような文化的背景から、「障子張りに使う接着剤(粥)を食べて飢えを凌ぐほどに貧しい状態」を意味するメタファーとして「糊口」と書くに至ったのです。
  • 粥は、コメや雑穀を水で煮ることで穀類が水を吸って量が増します。使用する穀物の量は少なくても、水で膨れ上がることで食後の満足感を得ることができるうえに、少しずつ使うことで在庫を長くもたせることができるため、高い節約効果が生まれます。

    少しのコメしか買えない状態であっても、粥にすることでなんとか生き延びられることから、「粥=貧しい食事」というイメージが定着したのです。
@DIMEより引用

「糊口を凌ぐ」の語源や由来

糊口(ここう)」という言葉は、文字通り「口に糊をつける」という意味から来ています。昔の人々は、紙を貼る際に、米や小麦粉を水で溶いて作った糊を使っていました。この糊は、お粥のようなドロドロとしたもので、貧しい人たちは、この糊を食べることで飢えをしのいでいたのです。

つまり、「糊口を凌ぐ」という言葉は、「お粥のような粗末な食事で何とか生きていく」という意味から生まれ、それが転じて、「貧しい暮らしながらも何とか生活している」という意味に変化していったのです。

なぜ「糊口」が「貧しい食事」を意味するようになったのか?

それは、昔の日本の生活様式と深く関係しています。昔は、今のように様々な種類の食べ物が手に入るわけではありませんでした。特に冬場などは、食料が不足し、人々は質素な食事で暮らしていたのです。そんな中で、お粥は簡単に作ることができ、お腹を満たすことができる貴重な食べ物でした。

また、障子などの紙を貼る際に使われる糊は、家庭で簡単に作ることができ、生活に欠かせないものでした。そのため、「糊」という言葉は、貧しい人々の生活と密接に結びついていたのです。

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「糊口を凌ぐ」の使い方を例文でわかりやすく解説

それでは、「糊口を凌ぐ」の正しい使い方を具体的にイメージできるようわかりやすい例文をご紹介します。

ヒロト

糊口を凌ぐってどういう場面で使ったりするの?

コトハ

「糊口を凌ぐ」という表現は、経済的に厳しい状況に置かれている人が、何とかして生活を続けている場面で使われます。

お粥だけでしのぐ

「糊口を凌ぐ」という表現は、以下のような場面で使うことが多いです。

糊口を凌ぐがよく使われる場面の一例
  • 長期間にわたって仕事が見つからず、わずかな収入で生活を続けているとき。
  • 収入が少なく、毎日の食費を切り詰めながら生活しているとき。
  • 不安定なアルバイトや臨時の仕事で何とか生計を立てているとき。
  • 借金返済に追われ、生活費を工面するのが精一杯なとき。
  • 大きな病気や事故で収入が減り、最低限の生活を維持するのが難しいとき。

「糊口を凌ぐ」を使う際には、以下の点に注意する必要があります。

使う時の注意点
  • この表現は、生活が非常に苦しい状況を指すため、軽々しく使わないようにしましょう。
  • 他人の生活状況を指摘する際に使うと、相手を傷つける可能性があるため、慎重に使うことが大切です。
  • ユーモラスな文脈ではなく、真剣な状況で使うべき表現です。

糊口を凌ぐの例文①

仕事を失い、再就職が難しい状況で、わずかな貯金とアルバイト収入で何とか生活を続けている様子を表しています。

ヒロト

横領事件で解雇されたLさん、大変そうだね。

コトハ

彼は会社を解雇され、わずかな貯金とアルバイトで糊口を凌いでいるそうよ。

ヒカル

この例文では、仕事を失った人が、貯金と不安定なアルバイト収入でどうにか生活を維持している状況が描かれています。「糊口を凌ぐ」という表現が、その苦しい生活の様子を強調しています。

糊口を凌ぐの例文②

長期間にわたる不景気の影響で、家族を養うのが非常に厳しい状況で、必死に生活を支えている状況を表しています。

ヒロト

ここのところ、不景気で厳しい生活を強いられているよね。

コトハ

そうね。不景気の影響で収入が減り、家族と共に糊口を凌ぐ毎日を送っている人もたくさんいるわ。

ヒカル

この例文では、不景気によって収入が減少した家庭が、苦しい状況でも何とか生計を立てている様子が描かれています。「糊口を凌ぐ」は、家族がどれだけ厳しい状況に置かれているかを表現しています。

糊口を凌ぐの例文③

病気や怪我で仕事ができず、生活費を稼ぐ手段が限られている中で、必死に生活を続けている状況を表しています。

ヒロト

病気で退職したWさん、退職金も底をついて生活が大変そうだね。

コトハ

彼女は病気で働けず、わずかな障害年金で糊口を凌いでいると聞いたわ。

ヒカル

この例文では、病気で働けなくなった人が、最低限の生活費を工面して生計を立てている状況が描かれています。「糊口を凌ぐ」という表現が、その困難な状況を的確に表現しています。

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「糊口を凌ぐ」の言い換え表現を例文を使ってわかりやすく解説

「糊口を凌ぐ」は、少し古く感じられる言葉かもしれません。現代では、もっと日常的に使われる言い換え表現がたくさんあります。ここでは、「糊口を凌ぐ」を言い換えることができる、2つの表現とその使い方について解説します。

【糊口を凌ぐの言い換え表現】

  • なんとか生活する
  • ぎりぎりで暮らす

「なんとか生活する」の例文

「なんとか生活する」は、困難な状況の中でも、必要最低限の収入や手段で生活を維持することを意味します。この表現は、生活が簡単ではないけれども、何とかやりくりしている状態を示しています。あまり余裕がない状況を伝えつつも、多少の柔軟性があるニュアンスを持っています。

ヒロト

Hさんは、フリーになって大変そうだね。

コトハ

そうね。まだ安定しないみたい。フリーランスの収入だけで、なんとか生活していると言っていたわ。

ヒカル

この例文では、フリーランスとして働く人が、安定しない収入の中でも何とか生活を維持している様子を表現しています。「なんとか生活する」という表現は、苦しいながらも生活が成り立っていることを表し、「糊口を凌ぐ」と似ていますが、少しでも希望が見えるニュアンスがあります。

「ぎりぎりで暮らす」の例文

「ぎりぎりで暮らす」は、収入や資源がほとんどなく、生活を維持するのが精一杯な状態を意味します。この表現は、余裕が全くなく、毎日を何とか乗り越えている様子を強調します。

ヒロト

カフェで働いているYさん、大学生なんだってね。

コトハ

彼女は親からの仕送りがなく、アルバイトだけで、ぎりぎりで暮らしているそうよ。

ヒカル

この例文では、アルバイト収入だけで生活している女性が、非常に厳しい状況の中でどうにか暮らしている様子を描いています。「ぎりぎりで暮らす」という表現は、「糊口を凌ぐ」よりも切迫感が強く、生活が破綻寸前であることを強調します。

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「糊口を凌ぐ」の類義語

「糊口を凌ぐ」には、似たような意味を持つ言葉がいくつかあります。ここでは、代表的な類義語を3つ挙げ、それぞれの言葉の意味や使い方、例文を解説します。

【糊口を凌ぐの類義語】

  • 飢えを凌ぐ(うえをしのぐ):食料が不足している状況で、なんとかお腹を満たしていること。
  • 口凌ぎ(くちしのぎ):何かをちょっと食べて一時的に空腹をしのぐこと。
  • 食うや食わず(くうやくわず):食べ物に困るほど貧しい状態。
@DIMEより引用

「飢えを凌ぐ」の例文

飢えを凌ぐ(うえをしのぐ)は、食べ物がほとんどない状況で、何とかして飢えをしのぐことを意味します。この表現は、食べ物が不足している中で生き延びることに焦点を当てており、生命の維持に関わる非常に深刻な状況を示します。

ヒロト

戦時中の体験談を聞いてきたんだって?

コトハ

ええ。現在は飽食の時代と言われているけど、戦時中は、食べるものがなく、皆、飢えを凌ぐのに精一杯だったという話が印象に残ったわ。

ヒカル

この例文では、戦時中に食料が極めて不足している状況で、何とか飢えをしのいだ様子が描かれています。「飢えを凌ぐ」という表現は、「糊口を凌ぐ」と似ていますが、特に食べ物が不足している非常に厳しい状況を強調します。

「口凌ぎ」の例文

口凌ぎ(くちしのぎ)は、生活が苦しく、最低限の食べ物を確保して何とか食べていくことを意味します。この表現は、食事をすることが精一杯で、生活全般が非常に困難な状況を表しています。

ヒロト

Pさん、収入が減って大変そうだね。

コトハ

彼女は不安定な収入の中、毎日を口凌ぎで過ごしているとこぼしていたわ。

ヒカル

この例文では、不安定な収入の中で、最低限の食事を確保しながら何とか生活を続けている様子が描かれています。「口凌ぎ」という表現は、「糊口を凌ぐ」と同様に、生活が非常に苦しい状況を示しますが、特に食べ物に焦点を当てている点が特徴です。

「食うや食わず」の例文

食うや食わず(くうやくわず)は、ほとんど食べ物がなく、十分に食べられない状況を意味します。この表現は、極めて厳しい生活状況で、食べ物がほとんど手に入らない様子を強調しています。

ヒロト

Zさん、失業して生活が大変だね。

コトハ

彼は失業してから、食うや食わずの生活が続いているそうよ。

ヒカル

この例文では、失業した結果、ほとんど食べることができない厳しい生活が続いている様子が描かれています。「食うや食わず」という表現は、「糊口を凌ぐ」と似た意味を持ちながら、より極限的な状況を強調する言葉です。

「糊口を凌ぐ」の対義語

「糊口を凌ぐ」は、経済的に厳しい状況を表す言葉ですが、明確な対義語と言える言葉はありません。しかし、「糊口を凌ぐ」の反対の意味を表す言葉として、以下のようなものが挙げられます。

【糊口を凌ぐと反対の意味をもつ四字熟語】

暖衣飽食(だんいほうしょく):衣食に何の不足もない生活のこと。ぜいたくな生活をすること。


錦衣玉食(きんいぎょくしょく):ぜいたくな暮らしをするたとえ。また、富貴な身分のたとえ。錦(にしき)のような美しい着物と珠玉のような上等な食べ物の意から。

「暖衣飽食」の例文

暖衣飽食(だんいほうしょく)とは、暖かい衣服を着て、満腹になるまで食事をすることができる、非常に豊かな生活を意味します。この表現は、生活に全く不自由がなく、物質的に満たされている様子を示します。「糊口を凌ぐ」とは対照的に、困難な状況が全くなく、心配のない生活を表現しています。

ヒロト

Nさんは、資産家の家に生まれ育って、裕福な生活をしてきたそうだよ。

コトハ

そう。彼は若い頃から暖衣飽食の生活を送ってきたのね。

ヒカル

この例文では、物質的に満たされた裕福な生活を送ってきた様子が描かれています。「暖衣飽食」という表現は、何不自由なく暮らせる生活の豊かさを強調しています。これは「糊口を凌ぐ」とは真逆の状況を表しています。

「錦衣玉食」の例文

錦衣玉食(きんいぎょくしょく)は、錦の衣をまとい、玉のように美しい食べ物を食べる、非常に贅沢で豪華な生活を意味します。この表現は、裕福な暮らしをする人が、質の高い衣食住を享受している様子を表現します。「糊口を凌ぐ」のように生活が困窮している状態とは対照的に、生活が豊かであることを示しています。

ヒロト

Wさん、学生時代は大変そうだったけど、結婚して幸せそうだね。

コトハ

そうね。彼女は結婚後、錦衣玉食の生活を手に入れたみたいね。

ヒカル

この例文では、結婚を機に裕福な生活を手に入れた女性の様子が描かれています。「錦衣玉食」という表現は、華やかで贅沢な生活を強調しており、「糊口を凌ぐ」とは対極の状況を表現しています。

「糊口を凌ぐ」の英語表現

「糊口を凌ぐ」は、日本語ならではのニュアンスを持つ言葉ですが、英語にも様々な表現があります。ここでは、代表的な2つの表現とその使い方について解説します。

【糊口を凌ぐの英語】

  • bare subsistence:最低限の生活、ぎりぎりの生活。
  • barely make a living:生計を立てるのがやっと。
@DIMEより引用

「bare subsistence」の例文

「bare subsistence」は、最低限の生存や生活維持を意味する英語表現です。このフレーズは、生活が非常に厳しい状況にあることを示し、生き延びるために必要最低限のものしか持っていないことを強調します。「糊口を凌ぐ」と同様に、生活が困窮している状態を表現するのに適した言葉です。

ヒロト

「糊口を凌ぐ」を英語で表現した例文を教えて!

コトハ

“He was living on bare subsistence after losing his job.”のように表現することができます。

日本語訳:彼は仕事を失った後、最低限の生活をしていた。

ヒカル

この例文では、仕事を失ったことで、最低限の生活を続けている様子が描かれています。「bare subsistence」という表現は、生活の厳しさや困難さを強調する際に使用されます。「糊口を凌ぐ」と同様に、非常に困難な生活状況を伝えるのに適しています。

「barely make a living」の例文

「barely make a living」は、「なんとか生計を立てる」という意味の英語表現です。収入や資源が限られている中で、最低限の生活を維持するという意味合いを持ちます。この表現は、生活が安定していない状況や、困難な中で生き延びている状態を伝えるのに適しています。

ヒロト

「糊口を凌ぐ」を英語で表現した例文をもう一つ教えて!

コトハ

“She was barely making a living by working multiple part-time jobs.”のように表現することができます。

日本語訳:彼女は複数のアルバイトでなんとか生計を立てていた。

ヒカル

この例文では、複数のアルバイトを掛け持ちして、何とか生活を維持している女性の状況が描かれています。「barely make a living」という表現は、「糊口を凌ぐ」と似た意味を持ち、生活が厳しく困難な状況にあることを伝えます。特に収入が不安定な場合や、限られた収入で生活している状況を表現する際に適しています。

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